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インドネシアの違法伐採(2)

森林管理・伐採での違法行為

1.施業規則違反(伐採方法の違反、許可量以上の伐採、伐採後の管理不届き、報告書の偽造/不正取得)
インドネシアの天然生産林では、その年の伐採区画において施行する際に年次伐採計画(以下、RKTと呼ぶ)を作成し中央政府により承認を受けるになっています。申請では、当該年度の伐採区域内の全ての立木の樹種名、直径、樹高、材積見積りを網羅した立木調査報告書(LHC)作成することが義務付けられています。この報告を基に年間伐採許可量が算出され、各樹木単位で保護木、伐採木が選別されます。

しかし、伐採対象外の樹種や中小径木の伐採、択伐跡地の再伐採、急勾配地、水源、河川付近等伐採が認められていない場所での伐採など、RKT内において伐採対象外の木を伐採する違法行為や、伐採量を元に課せられる森林税の脱税のために、伐採予定数を低く見積もる違法行為が見受けられます。そうした違法行為は、丸太番号、樹種名、胸高直径の改ざん、または伐採区域に隣接する保安林内の樹木データの混入などのデータに改ざんにより隠蔽されます。このLHCは、現場の作成担当者のみならず、本社・本部の複数の人手を介して作成されています。また、伐採後に作成が義務付けられている丸太伐採報告書(LHP-KB)およびの丸太一覧表(DKB)にも丸太番号、樹種名等のデータ改ざんの可能性があります。

これらには、地図の未整備や指示命令の不徹底などによる誤伐も含まれるが、意図的な違法行為も多いと思われます。そのなかには、企業からの賄賂によって現場の検査官が違法行為を見逃すように圧力をかけることもあります。

また、現地の環境的、社会的、合法的問題を引き起こす可能性を潜在的に有している伐採活動において、RKT策定時に企業側が地域住民との合意を事前に得ていない場合もあります。

したがって、RKTの策定から施行後まで、伐採担当者、管理者などの意識や信頼性への配慮、および伐採地の踏査が必要です。


2.伐採許可区画外での伐採(保安林・保護林での伐採等)
伐採コンセッションを持った企業が、有用木が残っている国立公園、保護林、保安林において、また他者の伐採コンセッションにおいて伐採することがあります。こうした伐採には、シンジケートを通じた個人・集団に盗伐させ、そうした丸太加工工場までの流通経路において、混入されるケースや、木馬道で河川付近に集材され、筏に組んで河川を経由し、正式な操業許可を持たない製材所で加工されたのち、流通経路に混入させるケースがあります。

国立公園内での伐採 タンジュンプティン国立公園、2001年 (c)Telapak


3.伐採権の不正発給
プランテーション開発や大規模造林などの整地作業の一環として、大面積を皆伐することのできる権利、木材利用許可(IPK)を県知事・市長が不正に発給してしまうケースがあります。

IPK は県知事・市長の権限で付与されるものと、中央政府の承認を得てから付与されるものの2種類があります。そのうち、前者のIPKで、特に非林業栽培地域(KBNK)および他用途地域(APL)といった主に農園や畑等へ転換される目的の土地として、IPKが発給される森林では、土地利用区画が明確でない地域において県知事・市長が認可発給をしてしまうことであります。例えば県知事により許可されたIPKには、申請時に添付されるべき伐採対象地地図が添付されていなかったり、添付されていても全体面積の記載のみにとどまる場合が多々あります。これを悪用したチュコン(政商)は、伐採許可地外での伐採を容易に行うことができるという具合です。

またリアウ州と中央カリマンタン州では土地制度にてAPLかどうか明確でないところもあるといわれています。さらに、人工林を造成する際、造成許可は空き地、雑草、または藪・小密林のような生産性のない林地にしか与えられないことになっているにも関わらず、実際には生産性のある林地に許可が与えられるケースも報じられています。このように、不正行為により安易に乱発されるケースも少なくありません。


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