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フェアウッド世界のニュース 第45号 2007年12月28日

今回は国連気候変動枠組条約締約国会議(COP13)関連ニュースが中心です。新聞誌上にはあまり載らないNGO等の見解を紹介します。
本年も『フェアウッド・世界のニュース』をお読みいただきありがとうございました。来年も引き続きよろしくお願いいたします。



2007/12/05 Wetland Internationalプレスリリース:京都議定書における不備  ~バイオ燃料によるCO2排出
アブラヤシなどを原料とするバイオマス燃料は、CO2排出量ゼロという京都議定書の「想定」の基で、次世代を担うクリーンエネルギーとして注目されてきた。しかしアブラヤシの燃焼そのものは、CO2増加にはつながらないものの、アブラヤシの生産過程における泥炭地の排水が大量のCO2を発生させている。インドネシアやマレーシアにおけるアブラヤシ生産に伴うCO2排出量は、温暖化を軽減するどころかむしろ悪化させている。京都議定書は、この点を考慮し改訂されなければならない。
原文はこちら
http://www.wetlands.org/publication.aspx?ID=f64aa0c2-b760-4d35-a431-53e974abb3ad


2007/12 FERNニュースレター:バリ会議における失敗 ~FCPFと先住民族の権利に関して
世界の様々な先住民族が、バリ会議で発言権を与えられていない。また世界銀行による森林炭素パートナーシップ基金(FCPF)においても、先住民の権利について十分に議論されていないと懸念されている。FCPFとは、途上国に対し、森林減少・森林破壊による二酸化炭素の排出削減のための取り組みを支援するために資金を提供するメカニズムである。途上国には、森に依存している経済的に貧しい先住民がおり、二酸化炭素排出の削減において考慮されなければならない。
※森林炭素パートナーシップ基金(FCPF): Forest Carbon Partnership Facility
原文はこちら
http://www.fern.org/media/documents/document_4082_4085.htm
関連リンク
http://www.forestpeoples.org/documents/
forest_issues/unfccc_bali_ngo_statement_nov07_eng.shtml


2007/12/13 時事通信:森林保全で来年前半に国際会議
インドネシア、ブラジルなど熱帯雨林を有する11カ国と日米独など先進国の環境相らは13日午前、国連気候変動枠組み条約第13回締約国会議(COP13)が開かれているバリ島で会合を開き、地球温暖化対策の重要な柱とされる森林保全の問題について協議した。この結果、森林問題での協力を進める新たな国際枠組みをつくる必要があるとの認識で一致、来年前半に森林保全に向けた協力を話し合う国際会議を開催することを決めた。
詳細はこちら
http://news.goo.ne.jp/article/jiji/world/jiji-13X531.html


2007/12/07 The Age ニュース:パプア州、丸太輸出全面禁止へ
インドネシア、パプア州は、2008年1月より、現在残っている世界最大級の原生林を保護するために、すべての丸太輸出を禁止することを決定した。この抜本的な政策に関して、Barnabas Suebu州知事は、「バリ会議において、地球温暖化防止のために、その禁止措置に関する資金が保証されるべきである。」とThe Ageに述べた。
原文はこちら
http://www.theage.com.au/news/national/papua-moves-to-ban-all-log-exports/2007/12/05/1196812829442.html


2007/12 FERNニュースレター:欧州議会がECAとEIBを通した化石燃料プロジェクトへの支援停止を決定
2007年11月29日、欧州議会(EC)が輸出信用機関(ECA)と欧州投資銀行(EIB)に対する財政支援を停止することを決定した。EUにおけるECAとEIBは、これまで化石燃料開発プロジェクトに多額の資金を援助し、NGOから温暖化防止に関して非難を受けていた。しかし、今回、欧州議会はEU政府に、「ECAとEIBのプロジェクトの財政支援に関して、気候変動に対する影響を考慮に入れさせるような法整備」を提案した。
※輸出信用機関(ECA): Export Credit Agency, 欧州投資銀行(EIB): European Investment Bank
原文はこちら
http://www.fern.org/media/documents/document_4082_4085.htm
関連リンク
http://www.europarl.europa.eu/sides/getDoc.do?pubRef=-//EP//TEXT+TA+P6-TA-2007-0576+0+DOC+XML+V0//EN&language=EN


フェアウッド調達研究会 in大阪 開催のお知らせ
東京で開催した月例シリーズ「フェアウッド調達研究会」4回分のダイジェスト版として開催します。皆様のご参加をお待ちしています。

◆プログラム(予定)
①ロシア主要木材産地の最新情報と違法リスク回避の展望
②中国の国内事情と対ロシア木材貿易の現状
③インドネシアの林業政策の現状と合法性証明・持続可能性へ向けた取組み
④フェアウッド調達の手順・ツールと森林認証制度の紹介

■開催日時 2008年1月18日(金) 13:30~17:30
■参加費 3,000円(当日、受付にてお支払いください)
■会場
エル・おおさか(大阪府立労働センター)5階研修室2
〒540-0031 大阪市中央区北浜東3-14
(アクセス)
地下鉄谷町線・京阪電鉄「天満橋」駅から西へ300m
地図はこちら http://www.l-osaka.or.jp/pages/access.html
■お申し込み
Webサイトからお申し込みの場合は、
http://www.fairwood.jp/library/event/kenkyukai2007.shtml
メール、FAXでお申し込みの場合は、
(1)お名前(ふりがな) 、(2)ご所属、(3)住所、(4)電話番号、(5)FAX番号、(6)Eメール、をお書き添えの上、fairwood@fairwood.jp / 03-3813-9737(FAX)までお申込みください。
お申し込み頂いた方より順次、参加証を発行します。
■定員 50名
■主催 (財)地球・人間環境フォーラム/国際環境NGO FoE Japan
■後援 環境省、林野庁、(社)全国木材組合連合会

*(独)環境再生保全機構地球環境基金の支援により開催いたします。
*提供する情報は、社団法人全国木材組合連合会が実施している違法伐採総合対策推進事業(林野庁補助金)による「合法性・持続可能性証明木材供給事例調査事業」及び「平成18年度環境省請負事業:世界の森林保全のための違法伐採問題に関する検討調査業務」の成果の一部を利用しています。
■お問い合わせ
地球・人間環境フォーラム / 坂本、増田
Tel: 03-3813-9735 / Fax: 03-3813-9737
E-Mail: fairwood@fairwood.jp
国際環境NGO FoEJapan / 中澤、三柴
Tel: 03-6907-7217 / Fax: 03-6907-7219


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