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フェアウッド世界のニュース 第49号 2008年7月1日

ちょうど10年前のG8サミットを機に、国際社会で取り組まれてきた違法伐採対策。ついに具体的に「違法伐採材」の輸入を禁止する法律が生まれました。



☆お知らせ フェアウッドワークショップ開催!
熱帯合法性検証木材/森林認証材の利用拡大ワークショップ
~熱帯林の保全と適正な利用の両立について考える~

本ワークショップでは、各企業のさらなる取組みとフェアウッド(環境・社会に配慮 された木材)製品の市場拡大を加速するために、多様な利害関係者(国内消費企業、インドネシア、マレーシアの生産者、改善取組みを支援する第三者機関、両国の市民団体)を交えて、その問題意識、取組み進捗、課題を共有し持続可能な熱帯林利用の実現に向けて各自が今何をすべきなのか議論します。

詳細はこちら
http://www.fairwood.jp/library/event/workshop2008.shtml


2008/06/19 The Earth Times:世界初の違法木材輸入禁止令が米国で成立
米国議会は世界的な違法伐採横行の危機に取り組むため、画期的な法律を承認した。これにより、アメリカは世界で最初に違法伐採・違法材使用製品の輸入・販売・交易を禁じる国になる。違法材から作られた製品をも規制の対象に含むよう、米国レーシー法(Lacey Act-長年の野生生物輸送法令)を改正するこの法案は、昨晩議会によって大統領拒否権を超える数の支持を受け、5月22日に可決された。また、この改正により輸入業者はどんな植物、または植物を使った製品を取り扱っても、その種と原産国を宣言する義務が生じることになる。世界の木材供給経路でかなり透明性を促進するこの新しい処置は180日間後に施行される。
原文はこちら
http://www.earthtimes.org/articles/show/worlds-first-ban-on-illegal-wood-imports-finalized-
last-night,440247.shtml


2008/06/29 The Borneo Post Online:サラワク州タイブ首相、プランテーション開発続行を表明
サラワク州政府はオランウータンを含む野生動物や森林保護政策が十分に実施されたとし、アブラヤシ農園の開発を再開する考えを示した。28日、タイブ州首相は、数年前広大な森林地域をオランウータンのために保護区に指定した事を挙げ、「我々はアブラヤシ農園開発を続けるつもりである。オランウータンは既に保護されており、開発をやめる理由など無い」と当誌記者にコメントした。25日にアブドゥラ大統領は「マレーシア政府はアブラヤシ農園開発による森林減少を二度起こさない」とコメントし、現在ある430万haのアブラヤシ農園は現在の需要を満たすのに十分な上、これから改善していく農園管理技術によって約30%は収穫の増加が見込めるとも語った。一方、タイブ州首相は「開発計画は綿密、慎重に立てられており、問題はない」と反論している。
原文はこちら
http://www.theborneopost.com/?p=37620


2008/06/27 YubaNet.com:ケニア政府、貴重な湿地帯の農地転換を決定
国際湿地連合(Wetland International)はTana湿地帯をエタノール用サトウキビ農園にするというケニア政府の決断に大きなショックを受けていることを発表した。この劇的な開発は「湿地と熱帯雨林の消失を招くアフリカのバイオ燃料」というNGOの最近の見通しを追認する形となる。このため国際湿地連合は、ケニア政府のこの決定を修正することを要求している。この地域は地域住民の生活と同様、ライオン、カバ、水鳥に代表される多くの種にとっても重要な地域であり、保全すべきであるという主張だ。さらに、Tana湿地帯は多くの渡り鳥にとって、南にある越冬地への中継地点であり、重要なルートを形成している。これらの鳥はサルハマシギ (Calidris Ferruginea)やヨーロッパトウネン(Calidris Minuta) などのヨーロッパから渡って来るものが多い。
原文はこちら
http://yubanet.com/enviro/Shocking-decision-of-Kenya-to-convert-precious-wetland.php


2008/06/25 ロイター通信:コンゴの森のために援助を
コンゴ民主共和国のジョセ・エンドゥンドゥ環境相は、"裕福な国はコンゴが世界2位を誇る広大な熱帯林を保護するために、より多くの資金援助をすべきである、との考えを示した。世界の熱帯林の実に4分の1を占めるコンゴ盆地の熱帯雨林は、伐採と農地転換によって現在年間80万haの速度で消失している。エンドゥンドゥ環境相は伐採業者に割り当てられている2,000万haの森林を1,500万haまで減少させたい考えだが、裕福な国々がこの森林減少を相殺する援助をし、その開発を支援しなければならないと主張した。「外部者が適切な対価を支払わずに森林減少・劣化に寄与している中、私たちのみでは森林保全は出来ない。重度な貧困は森林の敵である。地域住民がその森林から利益を得る方法が必要だ」。
原文はこちら
http://www.alertnet.org/thenews/newsdesk/L25203693.htm


2008/06/24 Forbes.com:ブラジル政府、アマゾンの牛を逮捕!
ブラジル環境相はアマゾンの違法伐採取締り活動の一環で国有地(パラ州の元保護林)で放牧されていた牛約3,100頭を押収したと発表した。カルロス・ミンク環境相によれば、牧場主には10,000頭以上の牛をアマゾンの国有地から出さなければ没収すると2週間前から警告していたとの事。「猶予期間は終わった。Zero Hungerキャンペーン(飢えに苦しむ人達を無くすキャンペーン)のために、法を遵守しない牧場主の牛は全部バーベキューにする」とミンク環境相は当誌記者に語った。違法伐採された熱帯雨林は最終的には牛の放牧地にされる。今年の5月だけで、ブラジル環境保護省は4,730トンもの収穫物(主に大豆とコーン)を押収した。
原文はこちら
http://www.forbes.com/feeds/ap/2008/06/24/ap5149293.html


2008/06/17 ブルーノマンサーファンド:サラワク州、ケニャ族が伐採道封鎖!-警察は逮捕命令発動
マレーシア・サラワク州で、木材会社サムリン社の伐採に対する非暴力のデモのため、バラム地域のTelang Usanに住む先住民族、ケニャ族約100人がMoh川上流に集まった。
2008年5月19日、集まったケニャ族の人々は、サムリン社がバラム地区Kedaya Telang Usanのケニャ族共有地周辺の森林伐採に使用する主要道路を封鎖した。目的は、サムリン社によるケニャ族の森林からの木材の無制限な伐採と搬出の阻止、ケニャ族の共有地における違法伐採の阻止である。同社は、バラム地域上流での伐採開始以来、地域住民の生活への配慮も、住民との協議もなしに共有地と森林に侵入してきた。人々が封鎖の手段に訴えたのは、同社がケニャ族の権利を無視し続けてきたため、彼らの苦境を訴える唯一の手段だったからだ。ケニャ族の人々は、伐採道封鎖を通して、同社代表と政府とに協議の場を設けることを要請している。
原文はこちら
http://http://www.bmf.ch/en/news/?show=102


2008/06/11 Mongabay.com:ブラジル政府、アマゾンの違法伐採に2億7,900万米ドルの罰金を科す
AP通信によると、ブラジル当局はスウェーデンのスポーツ用品の大企業が所有する製材会社に、違法伐採の罪で史上最大の罰金を課した。Gethal Amazonas社は違法伐採、輸送、そして約700,000m3(230,000本の丸太に相当)の違法木材の販売によって、4億5千万レアル(約2億7,900万米ドル)の罰金を課された、とブラジル環境省のスポークスマン、マルセロ・ドゥトラ氏はコメントした。Gethal社の声明によると、罰金はCEOのEliasch氏が2005年に会社を買収する前に行われた事業に対して課せられたものだと主張。また、現在はもう伐採作業を行っていないとしている。
原文はこちら
http://news.mongabay.com/2008/0611-brazil.html



☆お知らせ フェアウッドワークショップ開催!
 熱帯合法性検証木材/森林認証材の利用拡大ワークショップ
~熱帯林の保全と適正な利用の両立について考える~

http://www.fairwood.jp/library/event/workshop2008.shtml

地球温暖化への関心の高まりとともに、炭素吸収源として再び注目されている熱帯林。一方で木材は適切に利用すればエコマテリアルで、熱帯林の「保全」と「利用」の両立は火急の課題です。

本ワークショップでは、各企業のさらなる取組みとフェアウッド(環境・社会に配慮 された木材)製品の市場拡大を加速するために、多様な利害関係者(国内消費企業、インドネシア、マレーシアの生産者、改善取組みを支援する第三者機関、両国の市民団体)を交えて、その問題意識、取組み進捗、課題を共有し持続可能な熱帯林利用の実現に向けて各自が今何をすべきなのか議論します。

是非、大勢の方々のご参加をお待ちしております。

【開催日時】 7月29日(火) 10:30~17:30 東京
7月31日(木) 10:30~17:30 大阪

【会場】 東京:日仏会館
(東京都渋谷区恵比寿3-9-25、Tel:03-5424-1141)
http://www.mfjtokyo.or.jp/guide/guide_002.html
大阪:大阪国際交流センター
(大阪市天王寺区上本町8-2-6、Tel:06-6772-5931)
http://www.ih-osaka.or.jp/i.house/900/map.html

【資料代】 両会場とも 一般1000円

【内容(予定)】 (同時通訳あり)
第1部 生産国の環境・社会リスク評価報告 (10:30~12:00)
(1)プロジェクト紹介&成果報告&配布資料の活用法
(2)環境&社会リスク調査報告

第2部 持続可能な森林管理・経営に向けて~パネル(合単板)利用の側面から(13:00~15:30)
(1)住宅メーカーの調達方針策定に伴う調達木材の見直し
(2)森林認証取得による持続可能な森林経営へ
(3)グリーン購入法に対応した合法木材供給体制
(4)段階的アプローチによる森林管理改善支援
(5)市民から見たマレーシアの森林管理の現状
(6)パネルディスカッション&フロアからの質問

第3部  コミュニティレベルでの森林経営の取り組み~家具・デッキ材利用の側面から(15:30~17:10)
(1)コミュニティ森林の林産物認証~課題と展望
(2)グヌンキドゥルでの取組み紹介~LEI認証
(3)スラウェシでの取組み紹介~FSC認証
(4)パネルディスカッション&フロアからの質問

【申込み】
(1)申し込みフォームからお申し込み下さい(推奨)。
http://www.foejapan.org/event/FW_event_form.html

(2)件名に<熱帯材ワークショップ参加申込>とご記入の上、
E-mail(info@fairwood.jp)または ファックス(03-6907-7219)で以下
申込内容をご送付ください。
・参加希望日(東京(7/29)、大阪(7/31)、両方)
・氏名:
・企業名・団体名・学校名:
・部署:
・電話番号:
・FAX番号:
・E-mail(携帯メール不可):

※お申し込みをいただいた方には開催日前までに参加証をお送りいたします。

【問合せ】 FoE Japan 中澤/三柴 info@fairwood.jp
TEL:03-6907-7217 / FAX:03-6907-7219
地球・人間環境フォーラム 坂本/根津
TEL:03-3813-9735 / FAX:03-3813-9737
熱帯林行動ネットワーク 藤原
TEL:03-5269-5097

【主催】 国際環境NGO FoE Japan、地球・人間環境フォーラム、
熱帯林行動ネットワーク(JATAN)
【共催】 地球環境戦略研究機関(IGES)
【後援(申請中)】 国際熱帯木材機関(ITTO)、林野庁、外務省、
環境省、経済産業省
【協力】 全国天然木化粧合単板工業協同組合連合会、(社)全国木材組合連合会
(中)全国木材検査・研究協会、(社)日本家具工業連合会、
(社)日本建設業団体連合会、日本合板工業組合連合会、
(社)日本木造住宅産業協会、日本木材輸入協会

※本ワークショップは、国際熱帯木材機関(ITTO)及び(独)環境再生保全機構地球環境基金の支援を受け開催いたします。

その他のニュース記事は http://www.fairwood.jpでご覧いただけます。

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