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ビジネスと人権

Mongabay:ニッケル鉱山に土地を奪われ、悲嘆に暮れる島民(インドネシア・スラウェシ)
ハリタグループの子会社、ジェマ・クレアシ・ペルダナ(GKP)社は、ワウォニイ島に1000haのニッケル鉱山コンセッションを保有し、この近くにはロコロコ村の農地があった。鉱山会社が入ってきたことにより、コミュニティは開発支持者と、フルーツやナッツのなる木を残したいと考える農民とに分裂した。ワウォニイ島の人々にとってココナツは何世紀にもわたって食べ物・アイデンティティの源であった。現地の言葉で「ワウォ」は「上」、「ニイ)」は「ココナツ」を指し、ワウォニイは、ココナツに覆われた島である。
島には少なくとも70種の鳥類、1000種の植物が生育しているが、その地下には、電気自動車他クリーンエネルギー技術のバッテリーに必要とされるニッケル鉱が埋蔵されている。2019年、GKP社は、夜間に掘削を開始し、農家3世帯の生計を支えていたカカオとナツメグの木を引き抜いた。翌朝、農民らは会社に対し、土地の伐開をやめるよう要求、一部の農民が会社の作業員10名を拘束した。これに対し会社側は村人21名を誘拐と妨害に関与したとして警察に通報した。GKP社はその後しばらく作業を中断していたが、2022年初めに重機が再度入り、抗議した農民2人を警察が逮捕した。村人たちによると、会社からクローブの木1本につき40万ルピア、ココナツ1本につき90万ルピアの範囲で支払いがあるとのことだったが、多くの農民は木が育つ土地の損失に対する補償はまだ受け取っていないと述べている。
原文はこちら(英語)
https://news.mongabay.com/2022/10/sulawesi-islanders-grieve-land-lost-to-nickel-mine/