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●2025.3.10 Reuters:新石器時代からヒトと生きるスペインの野生馬たち、森林火災抑制にも貢献

スペイン北西部、ガリシア州バーロ村の北にある森では、夏になると毎年のように森林火災が発生していた。だが、ルチア・ペレスさん(37)が野生馬の世話を始めて以来、ほぼ起きなくなった。
「私たちがここに来るようになった2019年以来、1年目の年に小さな火事があっただけで、その後は全く起きていない」とルチアさんは言う。馬たちが木々の間の下草を食べることで、発火や延焼を防いでいるというのだ。
ガリシア州北西部の脆弱な生態系を保護する上で、野生馬は複数の役割を担っており、火災の予防もその1つだと科学者らは言う。だが、この欧州最大の野生馬の群れは、1970年代には2万2000頭が山々や森林、荒れ地を歩き回っていたが、いまではその半分以下に減ってしまった。
バーロ村から南西に80キロメートルの、セラ・ダ・グロバの荒れ地では、野生馬たちがハリエニシダの黄色い花を食んでいる。この植物は特に燃えやすいため、ア・コルーニャ大学の研究者ローラ・ラゴス氏によれば、野生馬に食べてもらうのが「選択的除草」になるという。
ガリシア地方では、気候変動により乾燥と気温上昇が進んでおり、原野火災の頻度が上がっている。グローバル・フォレスト・ウォッチによると、同州では2001―23年の間に9万6900ヘクタールの森林が火災で失われた。
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https://www.reuters.com/graphics/SPECIAL-REPORT/SPAIN-WILDHORSES/egpbljwwopq/