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パーム油問題

●2025.3.21 Mongabay:「持続可能な」パーム油企業は、許可取り消しにもかかわらず、泥炭地での違法伐採を継続

地元の環境NGO、パンタウ・ガンブットとカオエム・テラパックの新たな報告書は、中部カリマンタン州で操業するアグリンド・グリーン・レスタリ(AGL)、シトラ・アグロ・アバディ(CAA)、バングン・チプタ・ミトラ・ペルカサ(BCMP)の3社の調査で、3社すべてが泥炭地の違法な転用、森林破壊、繰り返される火災に関与していることを明らかにした。
3社のうち2社、AGLとCAAは、中部カリマンタン州に12万ヘクタールの土地を保有する非上場プランテーション会社、シリアンドリ・アンキ・アバディの子会社である。シリアンドリ・アンキ・アバディは、2023年にインドネシアで最大の森林伐採を行うパーム油会社として認定されている。
AGLとCAAのコンセッションは、プランピサウ地区の、合わせて18,224ヘクタールをカバーしており、保護された泥炭地および保護価値の高い(HCV)地域と重複している。2015年から2023年までの衛星画像から、CAAのコンセッション内にある保護された泥炭地のほとんどがアブラヤシ農園に転換されていることが分かった。
こうした違反にもかかわらず、AGLとCAAは、企業に自然林と泥炭地の保護を求めている、インドネシアの持続可能なパーム油(ISPO)の認証を取得している。
また、AGLとCAAは2022年に環境林業省によって森林伐採許可を取り消されていた。しかし、同省が取り消しを執行したかどうかは依然として不明である。
報告書は、伐採許可違反にもかかわらず操業を続ける企業の永久閉鎖を含む、より厳格な法執行や、高リスクの泥炭地での経済活動を禁止する「立ち入り禁止区域」政策の確立を政府に求めている。さらに報告書は、ISPO認証制度についても改革し、保護泥炭地へのアブラヤシ栽培の拡大を明確に禁止し、違反者にはより厳しい罰則を科すべきだと指摘している。そして、欧州連合(EU)は森林破壊規則(EUDR)を泥炭地にも対象を拡大すべきだとしている。
原文はこちら(英語)
https://news.mongabay.com/2025/03/sustainable-palm-oil-firms-continue-illegal-peatland-clearing-despite-permit-revocation/