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樹種詳細
ナラ、モンゴリナラ、ミズナラ
(学名:Quercus crispula (日本)、Quercus mongolica (大陸部)/科目:ブナ科コナラ属 )
産地
【分布地域】
北海道、本州、四国、九州、南サハリン、朝鮮など。
 
【主要産地】
日本
特徴

辺材は淡い紅色を帯びた白色、心材はくすんだ淡い褐色で、辺心材の境目は明瞭。木理は交錯、肌目も粗いが、柾目面に虎斑(とらふ)といわれる独特な紋様を呈する。伸張・反張しやすく、特に乾燥には注意が必要。重硬なため加工性もやや悪い。耐朽性は中程度。通気性に配慮すれば長期間の使用に耐えることができる。

用途
・家具、器具、機械、建築(床板)、合板、車輛、、船舶、桶、樽、運道具など。特殊用途として欧風棺、洋酒樽など。
詳細数値
気乾
比重
収縮率(%) 強度(kg/cm²) 曲げ
ヤング
係数
保存性
柾目
方向
板目
方向
曲げ
強さ
圧縮
強さ
せん断
強さ
腐朽 摩耗
0.67
0.17
0.26
990
465
110
105

伐採地の状況

日本では北海道の平地から、本州、四国、九州の山地から亜高山帯に分る。ブナと共に日本の冷温帯を代表する樹種で、ブナと混交する。中国、朝鮮半島やロシア沿海地方にかけての北洋アジアに分布するモンゴリナラの変種とされる。

現在残っているミズナラ林はかつて薪炭材やパルプ材として伐採された二次林が多く、大径木が残っている森は少ない。現在の日本ではミズナラの生産は北海道や東北の国有林など一部に限られており、流通は少ない。日本で一般に流通しているナラ材の多くはロシア沿海地方産か中国産のモンゴリナラと考えられる。パルプ用材としては東北の民有林で他の広葉樹とともに数ha程度の皆伐がされることもある。

ロシア沿海地方は、WWFの「グローバル200」やユネスコの「生物圏保護区」に指定されている。また、WRIの「Intact Forest」にも未開拓の森林が残っている地域として示されている。 家具用の広葉樹として非常にポピュラーであり、特に世界の家具製造地となっている中国から旺盛な需要がある。高価に取引されるため違法伐採のリスクはきわめて高い。特に大径材は伐採対象となりやすく、アクセスの良いところはかなり伐採されてしまっている。
伐採において、日本では森林管理行政は機能しており、違法伐採のリスクはほとんどないが、ロシア産の場合はリスクが高いので注意が必要。

日本列島は、CIの「生物多様性ホットスポット」に指定されており、生物多様性の高い世界的にもユニークな生態系と評価されている。生物種としての希少性については、IUCNの「レッドリスト」では評価対象とされておらず、絶滅危惧リスクはない。
国産の場合、東京までの輸送距離は1,000km未満。大陸さんのものは1,500km程度である。耐朽性は「中」であり、通気性に配慮すれば長期間の使用に耐えることができる。

国産材〈ミズナラ〉の場合

サンプル 

ロシア産(モンゴリナラ)の場合

  最終更新日:2008/1/15
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