青森から岐阜にかけての亜高山帯に分布している。ブナやミズナラ、コメツガなどと混交する。ヒノキやヒバよりも寒さに強く、土壌が薄い岩石地や崖の上などにも耐える。成長は非常に遅く、材として使われるのは200年以上のものである。木曾五木の一つとして伝統的に重要な木材として扱われてきたが、植林はされておらず、資源は天然林に依存している。北米太平洋岸に生育する同属のベイスギ(Thuja plicata)と同様に耐久性が高い。 クロベの伐採は奥山の国有林など一部に限られており、流通は極めて限られる。 伐採において、日本では森林管理行政は機能しており、違法伐採のリスクはほとんど無い。 日本列島は、コンサベーション・インターナショナル(CI)の「生物多様性ホットスポット」に指定されており、生物多様性の高い世界的にもユニークな生態系と評価されている。 生物種としての貴重性については、IUCNの「レッドデータブック」では「LR/LC」と評価されており、絶滅危惧リスクは無い。 東京までの輸送距離は1000km未満である。 耐朽性は「大」であり、水廻りなどにも耐える。