北米太平洋沿岸北部の温帯雨林に分布している樹種。 分布域は北海道よりも高緯度であるが、暖流により冬でも温暖で、かつ年間降水量は数千mmに達するため、植物の生育に適した環境であり、生物多様性の高い世界的にもユニークな森林生態系を成している。そのため、WWFの「グローバル200」やユネスコの「生物圏保護区」に指定されている。また、WRIの「Intact Forest」にも未開拓の森林が残っている地域として示されており、極めて保護価値の高い森林であるといえる。 伐採方法は大部分が数十haの規模でこのような未開拓の天然林を皆伐するものであり、生態系への影響は少なくない。伐採後は天然更新が可能だが、伐採前と同等の森林生態に戻るまで数百年かかり、一部では更新が不良な伐採跡も見られる。 違法伐採のリスクについては、アメリカ、カナダともに森林管理行政が機能しているのでほとんど無い。 生物種としての希少性については、IUCNの「レッドリスト」では評価対象とされておらず、絶滅危惧リスクは無い。 産地から日本までの直線距離はおよそ7000km、太平洋を越えて運ばれてくる。 耐朽性は「大」であり長期間の使用に耐えることができる。構造材、特に土台に用いられることが多い樹種である。
カナダ産の場合
アメリカ産の場合