バルサムファー、ベイモミ
(学名:Abies balsamea/科目:マツ科 Abies 属) |
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【分布地域】
北米東部を中心に北米に広く分布。 |
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【主要産地】
カナダ |
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心材と辺材の境目ははっきりしていない。全体に白色から淡褐色。木理は直通、軽軟で耐朽性は低いが加工はしやすい。バルサム香をもつので樹種は香料等に使われる。ホワイトファーと同様の使われ方をすることが多い。 |
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気乾
比重 |
収縮率(%) |
強度(kg/cm²) |
曲げ
ヤング
係数 |
保存性 |
柾目
方向 |
板目
方向 |
曲げ
強さ |
圧縮
強さ |
せん断
強さ |
腐朽 |
摩耗 |
0.42 |
0.08 |
0.20 |
495 |
280 |
50 |
85 |
小 |
Ⅲ |
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北米太平洋沿岸北部の温帯雨林に分布している樹種。
アメリカ、カナダともに森林管理行政は十分に機能しており、違法伐採のリスクはほとんど無い。
分布域は北海道よりも高緯度であるが、暖流により冬でも温暖で、かつ年間降水量は数千mmに達するため、植物の生育に適した環境であり、生物多様性の高い世界的にもユニークな森林生態系を成している。そのため、WWFの「Global200」やUNESCOの「バイオスフィア・リザーブ」に指定されている。また、WRIの「Intact
Forest」にも未開拓の森林が残っている地域として示されており、極めて保護価値の高い森林であるといえる。
伐採方法は大部分が数十ヘクタールの規模でこのような未開拓の天然林を皆伐するものであり、生態系への影響は少なくない。伐採後は天然更新が可能だが、伐採前と同等の森林生態に戻るまで数百年かかり、一部では更新が不良な伐採跡も見られる。
日本までの輸送距離は7千km、太平洋を越えて運ばれてくる。IUCNのレッドデータブックでは「LR/LC」とされており、生物種としての絶滅危惧リスクは無い。
耐朽性は「大」であり長期間の使用に耐えることができる。 |
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