辺材は淡い灰褐色、心材は淡い黄褐色〜淡い褐色と色幅がある。木理はやや通直、肌目もやや緻密で独特な光沢を有しており、広葉樹のような表情をもつのが特徴。加工性はよいが、陽疾(あて)の多いものは乾燥時に反りや割れを生じやすい。耐朽性は小
東南アジアからニュージーランドを経て太平洋諸島に分布し、その範囲も広いためこの木材に対する名称が国により違う。近年は造林も多く見られる。 この地域に分布する熱帯林の豊かな生物多様性と、その価値は世界が認めるものであり、世界自然保護基金(WWF)の「グローバル200」、ユネスコ(UNESCO)の「生物圏保護区(Biosphere Reserve)」、コンサベーション・インターナショナル( CI )の「生物多様性ホットスポット」に指定されている保護価値の高い地域である。世界資源研究所(WRI)の「Intact Forest」にも未開拓の森林が残っている地域として示されいる。しかしながら、近年市場を流通するアガチスは植林木から生産されたものが多くなっており、天然林伐採による環境負荷はあまりないと考えられる。 アガチスは同じ属の樹種が約20種あり分布域も広いが、近年の急速な森林減少・劣化により、IUCNの「レッドデータブック」においては、その希少性がやや危惧されている。 有数の熱帯木材生産地である東南アジアにおいて、違法伐採問題の根は深く、様々なアクターによる癒着、汚職により、森林管理行政が阻害されているため、そのリスクは限りなく高い。 東京までの輸送距離は直線距離で6,000kmを超え、近年は中国を経由した加工貿易が盛んなこともあり、それ以上と考えられる。 耐朽性は「小」。加工性がよいことから、造作材、建具、家具、その他に用いられる。
インドネシア産の場合
ニュージーランド、オーストラリア産の場合
マレーシア産の場合