分布域はインドネシア、マレーシア(ボルネオ(カリマンタン、サバ、サラワク)、スマトラ、パプア)。フタバガキ科の有用樹種の一つ。
この地域に分布する熱帯林の豊かな生物多様性と、その価値は世界が認めるものであり、世界自然保護基金(WWF)の「グローバル200」、ユネスコ(UNESCO)の「生物圏保護区(Biosphere
Reserve)」、コンサベーション・インターナショナル( CI )の「生物多様性ホットスポット」に指定されている保護価値の高い地域である。世界資源研究所(WRI)の「Intact
Forest」にも未開拓の森林が残っている地域として示されいる。この樹種は天然林から生産されるものであり、合法・違法を問わず、択伐とはいえ大規模に天然林施業が行われており、その生態系への影響は少なくない。
一般的にDryobalanops属の7種が、カプール(カポール)として流通していると言われており、限られた分布域、および近年の急速な森林減少・劣化により、IUCNの「レッドデータブック」において、その希少性が危惧されている。
有数の熱帯木材生産地であるインドネシア、マレーシアにおいて、違法伐採・貿易問題の根は深く、様々なアクターによる癒着、汚職により、森林管理行政が阻害されているため、そのリスクは限りなく高い。
東京までの輸送距離は直線距離で6,000kmを超え、近年は中国を経由した加工貿易が盛んなこともあり、それ以上と考えられる。
耐朽性は「中」で、床材、造作材、建具、家具、合板など様々な用途に用いられる。
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