《議員会館内セミナー》「違法伐採と日本市場」
~ロシア・中国から日本への木材流通~
2014.6.13更新
日本では国土の7割を占める森林が、木材価格の低迷と手入れ不足により荒廃していることが問題となっていますが、世界では森林減少が続いており、その大きな要因の一つが違法伐採です。違法伐採は、木材生産国において森林破壊を招き、土地や資源をめぐる争いや汚職を引き起こす一方、日本をはじめとする消費国においては、不当に安い木材・木材製品の流通により、公正な取引を行なう事業者が不利益を被り、国内林業が圧迫され、持続可能な森林経営が阻害されると指摘されています。
世界有数の森林大国ロシアのシベリア・極東地域では深刻な違法伐採が続き、その多くが世界一の木材輸入国である中国に輸出されています。この度、米国の環境団体「環境調査エージェンシー(EIA)」は、中露国境で行われている違法な森林伐採や木材取引の実態と、それらの木材を原料とする最終製品が日本に輸入されていることを明らかにしました。また、マレーシア・サラワク州における違法伐採の事例と、日本企業による違法伐採リスクの高い木材の調達について、国際環境NGO「グローバル・ウィットネス」が現地調査に基づき報告します。
なお、本勉強会は広くご案内させて頂いております。ご関心ある方はぜひご参加ください。
報告書「門戸開放」
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(1)中国市場におけるロシアの違法材
・発表資料「中国市場におけるロシアの違法材」(PDF 1.4MB)
・報告書
日本語版「門戸開放:ロシア産違法材の輸入を防ぐことのできない日本の失敗」(EIA, 2014) (PDF 5.3MB)
英語版 "The Open Door:Japan's Continuing Failure to Prevent Imports of Illegal Russian Timber" (EIA, 2014) (PDF 4.7MB)
※Bloomberg Newsでこの内容について記事が掲載されました。
・原文(英語)"Japan Needs Tougher Laws to End Illegal Timber Imports, NGO Says", June 11,2014
・要旨(日本語版)"日本に違法伐採対策の強化促す、住宅メーカーなどが購入"(2014年6月11日)
(2)マレーシア・サラワク州:野放し産業
・発表資料「マレーシア サラワク州:野放し産業」(PDF 1.1MB)
・ブリーフィング
日本語版「日本の木材輸入はサラワク州における熱帯雨林の破壊と先住民族の土地権の侵害に拍車をかける:最近の研究と現地調査の結果 2014年6月」 (PDF 11.5MB)
英語版 "Japan’s timber imports fuelling rainforest destruction in Sarawak and violation of indigenous land rights: New findings from recent research and field investigations"(June 2014)(PDF 11.4MB)
報告書「野放し産業」
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・「野放し産業:マレーシアの違法で破壊的な森林伐採と日本のビジネス」(2013年9月)(PDF)
●開催概要
日 時: 2014年6月10日(火) 17:00-18:30
※16:45よりロビーにて通行証を配布します
場 所: 衆議院第一議員会館 地下1階 第2会議室(地図)
プログラム:(本セミナーでは逐次での通訳がつきます)
(1)中国市場におけるロシアの違法材
キャサリン・ホーナー氏(Katherine Horner:EIA 森林キャンペーンディレクター)
(2)マレーシア・サラワク州:野放し産業
リック・ジェイコブソン氏(Rick Jacobsen:GW 国際森林政策チームリーダー)
発表団体紹介:
(1)環境調査エージェンシー(EIA: Environmental Investigation Agency)
絶滅危惧種の違法取引や、違法伐採問題における現地調査を行う国際環境NGO。建築材に広く使われているロシア産オウシュウアカマツやシベリアカラマツ等の違法伐採材が中国を経由して日本に輸出されている可能性を指摘しています。
(2)グローバル・ウィットネス(GW: Global Witness)
自然資源を巡る紛争と汚職、関連する環境破壊と人権侵害を防止するための調査及びキャンペーンを行うNGO。日本が多く輸入している合板と合板向け丸太の産地であるマレーシア・サラワク州での、組織的な汚職と関係する違法伐採について調査しています。
主 催: 地球・人間環境フォーラム、国際環境NGO FoE Japan
参加費: 無料
申 込: 申込用フォームに必要事項を入力してご登録ください。
※どなたでもお申込いただけます。
※もし上記が難しい場合は、event@gef.or.jpまで、下記の必要事項をお送りください。[お名前・メールアドレス・電話番号・会員の有無・ご所属・備考]