第24回フェアウッド研究部会
国産材の出口戦略とフェアウッド
2018年2月26日(月)18:30 @東京・表参道
2018.3.1更新
開催報告
第24回フェアウッド研究部会は、more treesの水谷伸吉氏をお招きし、「国産材の出口戦略とフェアウッド」というテーマで、隈研吾氏がデザインをしたことでも話題となったTSUMIKIなどの木工製品の販路開拓などを中心にお話しいただきました。
more treesは、著名な音楽家である坂本龍一氏が発起人となり、2007年に法人登録されています。元々は、青森県六ケ所村の問題に疑問を呈したキャンペーン「No Nukes More Trees」に端を発しており、その後、森林についてのポジティブなメッセージを発信することを目的に、現在のような業態へと変化を遂げています。
現在は、北海道・下川町や宮崎県・諸塚村など全国の林業地と協定を結んだ事業を展開するほか、フィリピンやインドネシアなど、森林減少が問題となっている場所での植林活動も行っています。日本国内と海外の森林問題の違いを認識し、拡大造林があった日本国内では、木をもっと使い、都市部に居住する一般の方々の手にも届くような事業展開をしています。
今回のテーマである「国産材の出口戦略」に関し、more treesは建材のような大量の木材を使用するような製品ではなく、第一弾として販売した鳩時計やリンゴの形をしたけん玉など、デザイン性に優れたストーリーのある製品、身近な小物を中心に展開しているとのこと。これまでのチャレンジを5つに分け、実際の試みを詳しくご紹介いただきました。
代表は有名ではあるが、実際は中小規模の企業との自社認識をもとにした、異業種とのコラボレーションによる販路の拡大、著名なクリエーターとの協働に始まり、産地を伝えトレーサビリティを確保することの重要性、積極的に海外展開することで、日本国内においても関心を集める商品づくりなど、大変興味深い試みは、国産材の販路開拓や普及に尽力する多業種の方々の参考になったのではないでしょうか。
海外製造の商品よりどうしても高価になってしまう、デザインがイマイチなどと言われることも多い国産材製品ですが、衣食住を横断したライフスタイルの一部としての価値を伝えることで、都会に住む人々にも受け入れられる商品づくりについて学ぶことができる良い機会となりました。
フェアウッド・パートナーズ/FoE Japan 佐々木勝教
●開催概要
日 時: 2018年2月26日(月)18:30~21:30(開場:18:00)
場 所: 株式会社ワイス・ワイス(〒150-0001東京都渋谷区神宮前5-12-7 2F)
会 費: 3,000円(懇親会費1,000円を含む。当日受付でいただきます)
プログラム(内容は予告なく変更することがあります)
第1部:講演「国産材の出口戦略とフェアウッド」
水谷伸吉氏/一般社団法人モア・トゥリーズ事務局長
第2部:懇親会
【講師プロフィール】
水谷伸吉氏(みずたに・しんきち)
1978年東京生まれ。慶應義塾大学経済学部を卒業後、2000年より㈱クボタで環境プラント部門に従事。2003年よりインドネシアでの植林団体に移り、熱帯雨林の再生に取り組む。2007年に坂本龍一氏の呼びかけによる森林保全団体モア・トゥリーズの立ち上げに伴い、活動に参画し事務局長に就任。森づくりをベースとした国産材の利用促進のほか、カーボンオフセットや地域活性化なども手掛ける。
【お申込み】
お申し込みフォームにてお申し込みください。
フォーム記入ができない場合、「第24回フェアウッド研究部会参加希望」と件名に明記の上、1)お名前 2)ふりがな 3)ご所属(組織名及び部署名等)4)Eメールアドレスを、メールにてinfo@fairwood.jpまで送付ください。
※定員50名
【お問合せ】
- 地球・人間環境フォーラム(担当:坂本)
http://www.fairwood.jp、info@fairwood.jp、TEL:03-5825-9735 - ワイス・ワイス(担当窓口/広報課 野村)
http://www.wisewise.com、press@wisewise.com、TEL: 03-5467-7003
【関連情報】