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フェアウッド世界のニュース 第52号 2008年10月24日

アメリカに続きEUでも違法木材の取引を規制する法案が検討されています。生産国側でも森林資源の保護を目的とする伐採規制が厳しくなってきました。

■事務局からのお知らせ■
「森林と木材について学ぼう」キャンペーンのページを作成しました。引き続き無料出張講座の募集も行っています。『森林』、『木材』、この二つのキーワードについて関心がある方は是非一度下記のページをご覧下さい。
http://www.fairwood.jp/fukyu/index.shtml



2008/10/17 illegal-logging.info:欧州委員会、違法伐採と森林減少問題に対する政策を発表
欧州委員会は本日17日、世界の森林保護における2つの重要なイニシアティブを発表した。これらはEUの市場に流入する違法木材・木製品のリスクを減少させる立法案と、熱帯雨林減少に取り組むための欧州委員会の提案を述べた報告書から成っている。違法伐採と森林減少問題は、環境において重大な意味を持ち、気候変動や生物多様性損失、さらには先住民の生活にも影響を及ぼしている。2012年以降の気候変動条約に関する国際交渉では、欧州委員会は遅くとも2020年までに熱帯雨林の森林減少を最低でも現在の50%に抑え、2030年までに世界的な森林被覆率の減少を止める事を提案している。
原文はこちら
http://www.illegal-logging.info/item_single.php?item=news&item_id=2918&approach_id=


2008/10/14 プレスリリース:アフリカで120万Haもの熱帯雨林がFSC認証取得
欧州の伐採企業2社がガボン共和国でFSC認証を取得し、その合計面積は120万haに上る事が判明した。フランスのRougier Gabon社は688,262ha、スイスのPrecious Woods Gabon社は600,000haもの伐採予定地でFSC認証を取得し、これにより両社の管理する森林の全てがFSC認証を取得した事になる。Rougier社の代表取締役、Francis Rougier氏は「熱帯雨林の保全という当社の公約のため、我々は10年以上も努力してきた。今日、私達は環境と市場に対する二つの挑戦である、100%の森林認証という大いなる一歩を踏んだのだ。」と語った。
各社のプレスリリースはこちら
http://www.preciouswoods.com/index.php?option=com_content&task=view&id=311&Itemid=260
http://www.rougier.fr/uploads/pdf/Communiques_Groupe/CP_Rougier-FSC_EN.pdf


2008/10/6 ロイター:コンゴ政府、約3分の2の森林伐採契約を取り消し
6日月曜、コンゴ政府は、同国の林業に蔓延る汚職を撲滅する事が目的の世銀による後押しを受け、木材伐採契約の3分の2を取り消す予定であると同国環境大臣ホセ・エンドゥンドゥ氏が記者会見を行った。政府の調査によると、月曜にキンシャサで公開された、156の伐採契約のうち、国内の法的基準や国際基準を満たしているのはたった46件の契約だけだったことが判明し、他の契約は取り消される事になっているとのこと。しかし、契約を取り消される各企業は、この政府決定を上訴する事が出来る。
原文はこちら
http://www.reuters.com/article/environmentNews/idUSTRE4956ZN20081006?feedType=RSS&feed
Name=environmentNews


2008/10/6 日経新聞:地球上の全生物の38%が絶滅の危機 レッドリスト
生息状況が分かっている世界の約4万4000種の生物の38%に当たる1万6928種が絶滅の危機にあるとする2008年版の絶滅危惧種リスト(レッドリスト)を各国政府や環境保護団体で組織する「国際自然保護連合(IUCN)」がまとめ6日、バルセロナで開催中の総会で発表した。最新の手法で再評価した哺乳類では、半分の種で個体数が減少、ジュゴンなど約4分の1にあたる1141種が絶滅の危機にあることが判明。米軍普天間飛行場の移設が予定されている沖縄県名護市などで群落が確認されているアオサンゴも初めて掲載された。
全文はこちら
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20081007STXKB071506102008.html


2008/10/2 日刊木材新聞:朝日ウッドテック、床材でFSC、PEFC両認証取得
>朝日ウッドテック(大阪市)は床材の製造工場及び関連事業所において、世界の2大森林認証制度であるFSCとPEFCのCoC認証を取得した。両森林認証制度のCoC認証取得は木質床材メーカーでは初めて。特に複合フロア基材として環境対策が求められているラワン合板(フロア台板)については、すでにFSC認証材の調達を実現している。現在、認証材をベースに利用したフロア生産は月間約1万坪だが、今年下期には同3万坪へ増産する計画で、今後さらに拡大していく予定。
全文はこちら
http://www.fairwood.jp/doc/article_081002.shtml


2008/10/2 CRI:中国最大の森林区が2、3年以内に伐採を全面禁止
中国北東部の黒竜江省では2、3年かけて、大興安嶺と小興安嶺の森林区で伐採を全面的に禁止とする予定との事。1950年代以降、大興安嶺と小興安嶺の森林区では数十年にわたって伐採が続けられてきた。現在、可能な成熟林と過熟林の蓄積量は開発初期の7.8億立方メートルから減少しつづけ、2007年には6600万立方メートルにまでなりました。黒竜江省発展・改革委員会の関係者は、「『大興安嶺と小興安嶺の生態機能区建設』プロジェクト実施に伴い、中国最大の森林区の生態機能は全面的に保護され回復していく見込みだ」と語った。
元記事はこちら
http://japanese.cri.cn/151/2008/10/02/1s127312.htm


2008/9/27 IPS:サラワク州、余剰資金を新しいダムに投入
サラワク州に、30億リンギット(約8億7500万ドル)の公的資金を投入し建設途中のMurumダムが、一部のエネルギー集約型企業に安い電力を供給するだけの為に建設されているとし、論争の的となっている。事業支持派は、このMurumダム(発電量944Mw)が同州中部のレジャン盆地北部において雇用機会を引き上げ、電力供給源を多様化し、新たな投資を誘引すると主張している。しかし、民間企業がダム建設工事と安価な電力による利益を得る反面、人件費、公衆や州への財政負担とリスク、環境リスクなどが高過ぎるという批判もある。
原文はこちら
http://www.ipsnews.net/news.asp?idnews=44036

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