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フェアウッド世界のニュース 第65号 2009年11月30日

なんとあのギターのレスポールで有名な米ギブソン社が改定レイシー法の捜査を受けてしまいました。違法として立件されるかどうかは現在まだ調査中との事ですが、同社は現在までFSC認証木材を積極的に利用・推進してきただけに、捜査の行方が見守られます。


★2009.11.19 MSN News:ギブソン、米改訂レイシー法適用対象第一号か
持続可能な木製品の使用におけるパイオニアとして、環境保護団体に長く支持されてきたギブソン・ギター社が、違法木材製品の取引を禁止する新しい規制の施行の対象となった。 植物・植物製品の取引規制において、アメリカを世界に先駆けるものとしたこの規制は、米国議会によって2008年5月に決議された。またこの規制は、これまで野生動物の取引を主な対象としていた、100年以上前のレイシー法が改定されたもので、新たに違法な魚類、植物などの取引を規制に含む。環境保護団体EIAによれば、ギブソン社はこの新レイシー法のもと捜査を受ける、米国で、そして世界で最初の企業となるという。 なお、同社の工場の捜査ではマダガスカル産のローズウッドなどの押収品があったが、この結果(ギブソン社の違法性)は未だ調査中とのこと。
全文はこちら(英語)
http://news.moneycentral.msn.com/provider/providerarticle.aspx?feed=ACBJ&date=20091119
&id=10752188


●2009.11.20 Green Business:DELL、コンピュータの輸送に竹を利用
DELLコンピュータは、より再利用可能な資源を利用しつつ梱包材を削減するという同社の長期的目標のため、手掛ける製品のうち2種を竹製の緩衝材で梱包し輸出しはじめた。 "Dell Inspiron Mini10"と同"Mini10v"は、従来の紙パルプや段ボール、発泡スチロールなどの緩衝材ではなく、竹製の緩衝材に梱包されている。また外箱の段ボール紙は市場回収古紙を25%含むものとなっている。 DELLはこの竹を江西省のパンダが生息していない、FSC認証基準に則った森から調達しており、このFSC認証のCoCを森から工場まで確保するため、加Unisource社と協力体制をとっている。
全文はこちら(英語)
http://www.businessgreen.com/business-green/news/2253632/dell-protects-laptops-bamboo

●2009.11.20 Inter Press:植物、ついにDNAバーコード化可能に
メキシコ科学学会の専門家によると、違法木材取引の対策や、漢方薬の認証、食物連鎖の調査などに、最新の遺伝子情報が利用できるようになったとのこと。生命のバーコード・コンソーシアム(CBOL)事務局長、David Schindel氏は「4年掛かった。しかし、最新の遺伝子バーコード学はようやく植物の重大な"マーカー"を手に入れた」と語る。さらにCBOLは現在全ての植物のバーコードを持ったデータベースを構築する事ができ、それはグローバルな場での、一種の公共図書館のようなものとして使用する事が出来る。近い将来、違法伐採などの検査官は小型のバーコードリーダーを使い、材木や食べ物から極小のサンプルを採取し、違法木材や食材の偽装を判断できる様になるとの事。
原文はこちら(英語)
http://www.ipsnews.net/news.asp?idnews=49351

●2009.11.19 WWF:インドネシアのNGO、連名で非難 - LEIを取得したとしてもAPP社の紙製品は持続可能ではない
アジアパルプアンドペーパー(APP)社(シナルマス・グループ)の生産する紙製品が非持続的であるとして、同社に最近発行されたインドネシアエコラベル協会(LEI)の認証に対し、認証基準を強化すべきであると、インドネシアのNGOグループが非難声明を発表した。APP社とLEIは、APP社がLEI認証紙製品を年末に販売開始するという共同声明を最近発表しているが、各NGO団体は、認証を取得したとしても以前より自然林の皆伐や人権侵害に加担してきたAPP社の事業体質が改善された事を示しているわけではない、とコメントしている。 この声明では、海外の主要バイヤーに対し、たとえLEI認証を取得していてもAPP/シナルマスの製品購入をしないよう注意を喚起している。
全文はこちら(英語)
http://www.wwf.or.id/en/news_facts/press_release/?12980/LSM-Indonesia-Bahkan-dengan-
Sertifikasi-LEI-Produk-Kertas-APP-Tidak-Lestari

現地におけるパルプ用植林コンセッションと自然林の消失の図
http://assets.wwfid.panda.org/downloads/peta_konsesi_app_smg_1.jpg

●2009.11.17 中国国家林業局:中国の森林被覆率20%を超える 森林資源の 全国調査
京都議定書の下、ウガンダで進められている再植林プロジェクト「ナイル川流域再植林プロジェクト」は、地域住民グループと国家森林局(NFA)が協同して実行している草分け的なプロジェクトである。
このプロジェクトには、世界銀行の「バイオ炭素基金」から資金提供が認められているプロジェクトとしては世界に8件しかない再植林事業のうちの一つである。このプロジェクトは外部から資金提供を受けることに加えて、植林作業で約500、森林管理で約200もの雇用を生むと期待されている。
原文はこちら(中国語)
http://www.forestry.gov.cn/distribution/2009/11/17/zxftzb_zy-2009-11-17-641.html

●2009.11.14 Yahoo!News:ブラジル、国連気候会議で36%もの炭素排出削減を 表明予定
ブラジルは、来月デンマーク・コペンハーゲンの国連気候変動会議で地球温暖化ガス排出を少なくとも36パーセントを「自発的」に削減すると発表した。この目標は、最大38.9パーセントの排出削減を目指しており、この数値は2020年のブラジルの排出予測に基づいて設定されている。
ブラジルは主に牧場主と農家による広大なアマゾンの開墾により、世界4位の温暖化ガス排出国である。もし39パーセントの目標が達成されれば、2020年の温暖化ガスは2005年に排出した21億トン以下となる約17億~18億トンを放出するに止まる見込みだ。
原文はこちら(英語)
http://news.yahoo.com/s/afp/20091114/sc_afp/unclimatebrazilenvironment
関連 - ロイター:ブラジル、森林クレジットで160億$/年の援助を得ると予測
http://www.reuters.com/article/GCA-GreenBusiness/idUSTRE5AC47M20091113?sp=true
関連 - ガーディアン:ブラジル、森林減少率が45%低下
http://www.guardian.co.uk/world/2009/nov/13/brazil-amazon-deforestation-climate-change-
copenhagen


●2009.11.13 BusinessGreen:日本の電力会社、廃材を燃料として火力発電に
東京電力株式会社(TEPCO)は、同社の石炭火力発電所において、バイオマス燃料資源としての廃材利用を計画中であると発表した。
TEPCOは、東海村の発電所(茨城県)が石炭と並んで2012年から廃材を使用すると発表しており、間伐材、製材所からの端材は粉砕後ペレットとなり、石炭との混焼を行うとのこと。
また、TEPCOによれば毎年約7万トンの廃材を使用する予定のこの取り組みは、この発電所での二酸化炭素排出を毎年11万トン抑える事になるという。
原文はこちら(英語)
http://www.businessgreen.com/business-green/news/2253118/japanese-utility-eyes-wood
関連 - 東京電力:木質バイオマス燃料の混焼計画について(日本語)
http://www.tepco.co.jp/cc/press/09110901-j.html

●2009.11.7 インディペンデント紙:韓国、黄砂を減らすため中国に植林へ
ソウル市は、韓国上空に飛来する有害な「黄砂」を減少させるため、中国国内の砂漠における植樹プロジェクトに資金を供給する予定である、と同市職員が発表した。
同市は、フューチャー・フォレスト(10年間中国で活動している韓国の環境グループ)が主導する植林プロジェクトに5000万ウォン(約4万2000ドル)を投資する協定にサインした。この資金は、北京の600キロメートル(370マイル)西、内モンゴル地区のクブキ砂漠に約7万2000本のポプラと砂漠柳を購入し、植林するために使用される予定。
原文はこちら(英語)
http://www.independent.co.uk/environment/skorea-to-plant-trees-in-china-to-reduce-yellow-dust-
1816758.html


●2009.11.5 インディペンデント紙:グッチ、他のファッションブランドに続き熱帯雨林保護の公約
Rainforest Action Network(以下RAN)によると、グッチ・グループが紙の調達方針変更を公約している企業グループに参加したとのこと。
2009年初秋以来、RANは著名ファッションブランドが自身の調達する紙のサプライチェーンを調べ、減少が危惧されている熱帯雨林からの資源を使用するサプライヤー、特にインドネシアからのものを避けるよう奨励している。グッチはこの動きに賛同し、自社で消費する紙の量を節減し、保護価値の高い森林からのパルプを排除、また2010年12月までにはFSC認証を得た再生紙のみを購入するとのこと。
原文はこちら(英語)
http://www.independent.co.uk/environment/gucci-joins-other-fashion-players-in-committing-to-
protect-rainforests-1815115.html




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編 集 : 坂本 有希/三柴 淳一


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