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フェアウッド世界のニュース 第68号 2010年4月1日

中国の南西部では、現在約2500万人が安全な飲料水の確保が困難な状況にある そうです。中国共産党はこの干ばつを「気候変動問題の影響である」と発表し ており、専門家の「原因は上流域でのダム開発、森林破壊が原因だ」というコ メントは同国政府によって検閲されているようです。


★2010.03.17 人民網:雲南省は100年に1度の大干ばつ、広西省では干ばつに よる森林火災が70%増
雲南省は100年に一度の大干ばつに見舞われており、省全体では昨年9月上旬から3月上旬までの間の降水量は例年同時期の58.8%減であった。広西チワン族自治区では状況がさらにひどく、森林火災が頻発している。2月1日から3月10日までの間の累計発生数は331件、被害を受けた森林の面積は778ヘクタールに及び、延焼面積は昨年比70%増である。
原文はこちら(中国語)
http://env.people.com.cn/GB/11158819.html
【関連】中国西南地方の深刻な干ばつ 青藏高原の環境破壊が原因(日本語)
http://www.epochtimes.jp/jp/2010/03/html/d51977.html
【関連】中国の干ばつ、SinarMasとStora Ensoのユーカリが原因か(英語)
http://opinion.globaltimes.cn/observer/2010-03/515438.html
【関連】干ばつの影響によりベトナムで森林火災が急増(英語)
http://www.earthtimes.org/articles/show/313125,vietnam-forest-fires-rise-sharply-in-drought.html

●2010.3.26 日経新聞:米欧、資源管理見極め クロマグロ禁輸案否決で
カタールの首都ドーハで開いたワシントン条約締約国会議に参加した日欧米などの代表団が25日、閉幕後に共同で記者会見した。大西洋・地中海産クロマグロ(本マグロ)の禁輸案が否決されたことについて、米欧は大西洋まぐろ類保存国際委員会(ICCAT)による資源管理を見極める考えを表明、機能しない場合には次回の締約国会議に再提案する可能性を示唆した。
米国代表団は禁輸案否決について「重大な後退だが、一時的にすぎない」と指摘。日本などが主張するICCATでの資源管理がうまくいかなければ、ワシントン条約による規制を再び話し合う可能性に言及した。これに対し、日本代表団の宮原正典水産庁審議官は「今回の会議を通じてこれからの行動への責任を痛感している」と資源管理を積極的に主導していく考えを表明した。次回の締約国会議は2013年にタイで開く。
原文はこちら(日本語)
http://www.nikkei.com/news/latest/article/g=96958A9C9381959FE0E7E2E7E08DE0E4E2E1
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●2010.3.23 Jakarta Globe:インドネシア、「森林信託基金」を設立
国内で急速に上昇する森林減少率の対策に、インドネシア政府は新たに信託基金を設立する。このインドネシア森林信託基金は森林保全プロジェクトへの融資や持続可能な森林管理を促進するため、提供国からの資金、とりわけ先進国からのものを統合する予定であるという。インドネシア林業省、森林生産部長官のHadi Daryanto氏によると、この基金の詳細に関しては提供国と同国政府の間で現在協議中であるとのこと。
また、インドネシアにはIndonesian Climate Change Trust Fund(ICCTF)という信託基金の中に森林部門も存在するが、インドネシア開発計画委員会の森林・水資源保全部長のBasah Hernowo氏は、この2つの基金は統合される可能性もあるとコメントした。
原文はこちら(英語)
http://www.thejakartaglobe.com/home/indonesia-trust-fund-to-tackle-rampant-deforestation/365454

●2010.3.23 Mongabay.com:インドネシアのパームヤシ農園関係者、ネスレ社 製品のボイコットを呼びかける
お菓子や食料品の大手、ネスレ社が板ばさみになっている。同社を対象としたネット上でのネガティブキャンペーンは依然続いており、今日だけでも同社のFacebook(※米発の巨大SNSサイト)のページには数千に及ぶ非難の声が届いている。彼らが非難するのは同社が森林減少の大きな要因となっている、パームヤシ農園の油を商品に使っているからだ。これを受けネスレ社は主な非難の原因となっているSinarMas社からのパーム油購入を停止すると表明したものの、一方で新しい問題がネスレに持ち上がった。インドネシアのパーム油農園労働者たちが、同社の商品に対する不買運動を起こそうとしているのだという。
原文はこちら(英語)
http://news.mongabay.com/2010/0322-hance_nestle_boycott.html
【関連】ネスレ社、グリーンピースの批判を受けSinar Mas社のパーム油購入
停止(※ビデオには過激な表現が含まれます)
http://news.mongabay.com/2010/319-hance_nestle.html
【関連】グリーンピース:ネスレ社へメッセージを送ろう!(※同上)
http://www.greenpeace.or.jp/campaign/forests/nestle/index_html?cyber

●2010.3.19 EICネット:日本政府、パプアニューギニアの森林保全計画へ 無償資金協力
日本政府は、パプアニューギニア政府が取り組んでいる「森林保全計画」に対し、7億円の無償資金協力を行うことを決定。2010年3月19日、パプアニューギニアの首都ポートモレスビーにおいて交換文書の署名式が行われた。この計画は、大洋州地域における気候変動対策支援の一環として、森林資源情報を把握・解析するための機材を整備するための資金を供与するもの。この計画の実施により、パプアニューギニアにおける森林管理計画の策定及び地域住民による森林保全活動の実施が可能となる予定。
なお、この協力は、「鳩山イニシアティブ」の一環として実施することとしたで、すべての主要国による公平かつ実効性のある枠組みの構築と意欲的な目標の合意を目指して、コペンハーゲン合意への賛同に向けた働きかけも含め、パプアニューギニアと引き続き気候変動分野で連携していくとしている。
原文はこちら(日本語)
http://www.eic.or.jp/news/?act=view&serial=22939
【関連】外務省:パプアニューギニアに対する無償資金協力(森林保全計画)に関する書簡の交換(日本語)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/22/3/0319_05.html

●2010.3.15 Mongabay.com:各環境団体、デルマス社にマダガスカル産違法伐採木材の積み込み中止を呼びかける
マダガスカルにおけるここ最近の政治不安に乗じて違法伐採された、大量の同国産ローズウッドの積込みを中止するよう、フランスの海運業大手、デルマス社に圧力が掛かっている。
ボエマールのマダガスカル港で作業中の貨物船Kiara号に積込中止を呼びかけているのは、Global WitnessとEnvironmental Investigation Agency(EIA)の2団体で、デルマス社CEO、Jean-Francois Mahe氏宛てに件の森林資源の出荷を保留する旨の公開文書を送付している。Global WitnessのReiner Tegtmeyer氏は、プレスリリースの中で「デルマス社のような大企業が違法伐採業者と取引をすれば、マダガスカルの森林は致命的なダメージを受け、地域住民の生活に甚大な影響を及ぼす事になるだろう」とコメントしている。
原文はこちら(英語)
http://news.mongabay.com/2010/0315-hance_ngos_madagascar.html

●2010.03.09 中国木業信息網:黒竜江省の2010年の林産工業生産額は10%増の見込み
黒竜江省森林工業総局は技術や設備の向上により、原木生産から板材、家具、フローリング材などの加工製品の生産への転換を実現し、2010年の林産工業生産額は10%の増加を見込んでいる。
原文はこちら(中国語)
http://www.wood168.net/woodnews/17756.html

●2010.3.2 ロイター:インドネシアとオーストラリア、3000万豪$を投じる森林分野でのCO2対策プロジェクトを発表
インドネシア、オーストラリアの両国は、温暖効果ガス削減に向けた対策や、炭素吸収源取引の実施に向けた取組みが進んでいるスマトラ島で、森林減少問題に対する新しいプロジェクトに3000万豪$を投じると発表した。深刻な森林減少が起こっているスマトラ島ジャンビ州を対象としたこのプロジェクトは、地域住民が森林を保持するインセンティブを与えて森林を保全する方法を模索する、2国間の協力プロジェクトとしては2番目のものとなる。オーストラリアとインドネシアは、森林を保全・拡大する開発途上国に莫大な資金を供給する、国連によって提案された新しいスキームの支持国でもある。
原文はこちら(英語)
http://in.reuters.com/article/worldNews/idINIndia-46582520100302




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編 集 : 坂本 有希/三柴 淳一

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