6月22日、ブラジル・バイーア州のPataxó族の180人は、彼らの領地内にユーカリプランテーションを造成し多国籍パルプ企業のスザノ社と取引のあるサンタ・バーバラ農園に不満を募らせて、プランテーションを占拠し、火を放った。Pataxó族のリーダーらは、公開したビデオのなかで、ユーカリ林育成のために散布される農薬やそれによる水質汚染の実情を政府当局・国際機関・国際社会に訴えるとともに、多国籍企業に彼らの土地から永久に出て行くよう要求した。7月に入り、バイーア州政府は連邦警察の派遣増加を要請した。今回の事件の背景には、先住民族の土地の法的権利が認められるまでのプロセスが遅々としてすすまないことへの失望がある。Pataxó族は彼らの領地の境界確定のための最終プロセスである大統領の承認を7年間待ち続けてきた。2019年に大統領に就任したボルソナロ氏は、いかなる先住民族の土地も承認しないと明言し、承認してこなかった。
ブラジル憲法では、先住民族の土地は、境界設定プロセスが終了していない場合でも、先住民族によって伝統的に占有された土地として法的に分類されている。したがって今回のパタソの土地での企業活動は違法である、とアマゾン・ウォッチの法律顧問は述べている。
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