炭素取引により数十億ドルの収益を得ることを念頭に、サラワク政党連合(GPS)政府が環境配慮をことさらに謳うなか、再び先住民コミュニティが苦痛と苦難に直面している。
この間に相次いで起きている新たな土地紛争によっても明らかだが、GPSの指導部が州内に「完全に保護された」森林地帯を拡大したと主張しているにもかかわらず、先住民の森林に対する伐採許可が、密かに大手事業者に与えられている。
現在、ビントゥルのシミラジャウで衝撃的な事件が起きており、上述したように、サラワクの土地問題に関連した透明性および協議が完全に欠如しているダブルスタンダードな現状を見事に表している。
先住民族の権利保護団体であるサディアによると、過去48時間の間にサラワク林業公社(SFC)の職員の一団が、武装警官を伴ってスンガイ・パティン農業遺産村にある、約118世帯からなるコミュニティに押し寄せ、住民を家から追い出し、子どもや乳幼児のいる家族まで屋外へと押しやった。
農業従事者であるジャラニ氏とその妻を含むコミュニティのメンバー3人が、ビントゥル国立公園に侵入したとして逮捕され、数時間拘留されたが、これに反対する群衆の力により釈放された。
拘束された者の1人は、「ロンドンのNGO」から数万リンギットの支援を受けたという嫌疑により、アズランというSFC職員から思いがけない非難を受けたと語っている(これが真実であっても犯罪にはならない)。
原文はこちら(英語)
https://www.sarawakreport.org/2024/07/new-logging-licences-for-cronies-whilst-natives-get-kicked-off-their-farms/