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JETRO:デューディリジェンス法施行から1年、2024年1月から対象企業拡大(ドイツ)

ドイツでは、サプライチェーン・デューディリジェンス法(Lieferkettensorgfaltspflichtengesetz:LkSG)が2023年1月1日から施行されている。同法の履行確保を担当する連邦経済・輸出管理庁(BAFA)は12月21日、施行1年を回顧するコメントを発表した。
発表によると、BAFAは、LkSGが適用され、注意義務(デューディリジェンス)が課される企業は「大部分が同法の要求をきちんと実施しており、グローバルサプライチェーン上の人権状況の改善へ積極的に貢献している」と肯定的に評価。
また、BAFAが2023年に企業の検査・管理を実施したのは486件で、これまで企業への罰則が適用された事例はない。問題点として、BAFAは一部のLkSG適用企業が注意義務の実施をサプライヤーに転嫁しようとしていることを指摘。この問題点に対しては、BAFAはLkSG非適用の中小規模のサプライヤー向けにガイダンスを作成。LkSGは適用企業が注意義務を履行するためにサプライヤーなど非適用企業に協力を求めることを想定している一方、非適用企業に協力する義務を課すものではないとの基本的な枠組みなどを説明している。
ドイツ商工会議所連合会(DIHK)は12月22日、BAFAのコメントを受け、企業側の批判的な評価を発表した。LkSGは同法が適用されている従業員3,000人以上の企業だけでなく、非適用の規模の企業にも影響があるという。LkSG非適用の企業でも適用企業と取引がある場合には、適用企業が定めるデューディリジェンス基準を満たすことを求められるためだ。
原文はこちら
https://www.jetro.go.jp/biznews/2023/12/015b5a23d6d676ee.html