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Global Forest Watch:地球に残された最後の手付かずの森林、断片化が進行

グローバル・フォレスト・ウォッチの最新のデータによると、世界の手付かずの森林景観は2000年から2020年のあいだに、12%減少した。その面積はチリの国土面積の2倍以上に相当する
さらにその減少速度も加速しており、2000~2013年に年平均710万ヘクタールだったのが、2013~2020年には900万ヘクタールとなっている。
この手付かずの森林景観が減少している主な要因は、木材搬出・石油や天然ガス採掘のための道路建設、農地開拓、火災である。
この傾向が続けば、今世紀中に手付かずの森林の大部分を失い、自然・気候・人間の福祉に問題が生じる恐れがある。
2020年時点で、カナダ、ロシア、ブラジルに最も広い面積の手付かずの森林が残されており、世界の65%以上を占めている。ただし、これらの国々はまた、2000年~2020年に最大の減少幅を経験している。
2000年から2020年の間に減少した手付かずの森林面積が最大だったのはロシアであり、ブラジルがそれに続いている。ルーマニアは、2013年までに手付かずの森林景観のすべてを失っている。
また、パラグアイは2020年までに81%減少、ソロモン諸島、ラオス、中央アフリカ共和国、ニカラグア、赤道ギニアはそれぞれ2020年までに半分以上を失った。
研究によると、手付かずの森林景観を保全地域に指定することが、これらの地域の断片化に歯止めをかけるのに有効であると証明されている。しかし、残された手付かずの森林のうち、なんらかの法的保護下にあるのは36%に過ぎない。各国は、CBDポスト2020生物多様性枠組目標を達成する取り組み等を通して、保護地区を拡大するにあたって、手付かずの森林景観を最優先の候補とすべきである。
さらに研究によると、手付かずの森林の損失割合は、先住民族の土地と重複している地域(世界の手付かずの森林景観の3分の1以上)の方が低くなっており、これらの森林を管理する地域コミュニティの重要な役割について強調されている。
原文はこちら(英語)
https://bit.ly/3G7L4M7