生物多様性条約締約国は2022年12月、「自然と調和する社会」というビジョン達成のための野心的な計画、ポスト2020生物多様性枠組(GBF)を採択し、今後10年間の多くの保全政策とその実施に向けての方向性が決まった。GBFのターゲット3(2030年までに地球の陸域および海域の30%を保全する)がメディアの注目を集めたが、地球規模での保全に女性が重要な役割を果たしていることを考えると、ジェンダー平等に関するターゲット23を達成すれば、さらに劇的で包括的、公平で効果的な結果がもたらされる可能性がある。
生物多様性条約は、長年にわたり多くのジェンダー関連の決定を採択してきたが、ターゲット23はそれらとは異なり、締約国がジェンダー平等に向けた進捗状況をモニタリングし、報告することを約束するものとなっている。このターゲットは、生物多様性のためのアクションや政策に、女性・女子が効果的に平等に参加する権利だけでなく、土地や天然資源への女性・女子の平等な権利とアクセスをさらに確認するものである。ジェンダーは、生物多様性保全およびその持続可能な利用において重要である。女性は男性とは異なる空間にアクセスし、異なる資源を利用し、その利用に異なる優先順位を持っているためである。3月8日の国際女性デーを目前にして、今こそ女性を自然保護の関係者、生物多様性保護者としてだけでなく、変化の担い手として認識すべきであると3人の著者は主張している。
※本見解は著者らのものであり、必ずしもMongabayのものではない。
原文はこちら(英語)
https://news.mongabay.com/2023/03/conservationists-should-all-be-feminists
-commentary/