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Mongabay:森林破壊由来の輸入品に関するEUの法律、ブラジルのセラード保全は対象外

生物多様性条約COP15開幕の前日、EUは森林破壊地域由来の大豆・カカオ・パーム油などの産品の輸入を禁止する法律案に合意した。制定されれば、この種の法律としては世界初となるが、活動家はこの法律が対象としているのは森林のみで、生物多様性の高いブラジルのセラードなどの「樹木が茂る森林以外の土地」は対象となっていないと述べている。ブラジルのセラードの半分は、ほとんどが中国やEU向け大豆の栽培地として開発されている。また先住民族の権利・人権に関する国際法の尊重を企業に要請する提案も、最終法案に盛り込まれなかった。
この法律により、ゴム、木炭、印刷物、いくつかのパーム油関連品についても対象となった。しかし、鶏の飼料としてEUにしばしば輸入され、アマゾンの森林減少と関連があるトウモロコシは対象外。産品生産者に融資する金融機関も適用外となった。この法律は来年、正式に採択され、施行される予定である。
ブラジルのセラードは、8つの主要河川流域が人々の生活と水力発電を支えており、水のゆりかごとも呼ばれる。雨水はサバンナの植物の地下深くにある根に集まり、8カ月にわたって続く乾期のあいだも川の水を保持する。ブラジルのNGO、ISPNが支援した研究によると、近年、森林破壊、灌漑、地球規模の気温上昇により川の流量は15.4%減少している。
原文はこちら(英語)
https://bit.ly/3WJq7Mn