ジャカルタ汚職防止裁判所は2月23日、パームオイル界の大富豪、スーリヤ・ダルマディに、リアウ州での20年近くにわたる違法な農園の造成をめぐる汚職の罪で、15年の禁固刑を言い渡した。裁判所はまた、スーリヤがこれまでの違法操業から毎月約3900万ドルの収益を上げていたと認定し、6万5600ドルの罰金と違法操業から得た利益1億4600万ドルの返還、さらに国が被った社会・環境上の損失に対して26億ドルを支払うよう、スーリヤに命じた。インドネシア史上最も「高額な」汚職事件となった。スーリヤは2014年に別の汚職事件で起訴された後インドネシアから逃亡し、昨年当局に自首したばかりだった。
インドネシアの環境NGOワルヒは、この判決は甘すぎ、違法プランテーションが引き起こした環境破壊に見合っていないと批判した。しかし、インドネシア環境法センター(ICEL)のレイナルド・センビリン事務局長は、判決は一定の正義がなされたとして評価すべきと述べている。検事総長室のヘンドロ・デワント検事局長もこの判決を歓迎し、特に裁判所がスルヤに与えた国家的損失を賠償するよう命じたことを評価した。スーリヤは、この判決を不服として控訴する。裁判の中で、財務省の税関・物品税局長のアグス・スダルマディ氏は、2010年から2021年までの輸出記録から、スーリヤの違法操業会社からのパーム油がインド、マレーシア、オランダ、ケニア、イタリア、シンガポールの6カ国に輸出されていたことを証言している。
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