スウェーデンのヨーテボリ大学の生態毒性学および環境科学のアルムロス教授によると、植物由来のプラスチックは石油由来のプラスチックと同様、何千もの合成化学物質が含まれており、その多くは非常に有毒である。
バイオプラスチックの製造に必要な化学プロセスと、バイオプラスチックに求められる多くの望ましい品質(耐久性、柔軟性、色など)を実現するために必要な添加物によるものである。
バイオプラスチックは、生物から作られるプラスチックと生分解性プラスチックの両方を含む用語で、2000年代初頭に市場に初めて登場した。
では、石油由来の使い捨ての食器と、バイオ由来の使い捨ての食器のどちらを選ぶべきか。「毒物学の観点から言えば、従来のプラスチックを購入しても、バイオプラスチックを購入しても違いはない。」と、ノルウェー科学技術大学生物学部の生物学者、ワグナー教授は述べている。
「企業には、より安全で持続可能な材料に投資し、設計してほしい。イノベーションの可能性は大いにある。しかし、まずはバイオプラスチックに毒性の問題があることを認めなければならない。」
欧州バイオプラスチック業界団体は、毒性を示す研究に対して積極的に反応している。同団体は、ワグナー氏が主導した2020年の研究について、「バイオプラスチックは、他のすべての材料と同様に、現行の法律や規制に準拠している。」とし、その研究手法ではバイオプラスチックの毒性は証明されていないと声明を発表した。
3月中旬、EUの研究者グループがプラスチック添加物について警鐘を鳴らす報告書を発表した。彼らは、石油由来のプラスチックには1万6000種類の化学物質が含まれており、そのうち4200種類は極めて有害であることが分かっており、さらに1万種類については十分な有害性の情報がない、と推定している。
アルムロス氏は、バイオ由来のプラスチックも同様の数値を示しているが、研究者らはバイオ由来のプラスチックと石油由来のプラスチックの添加物の組み合わせが正確にどう違うのかは分かっていないと述べている。バイオプラスチックには多くの化学添加物が含まれていること、またバイオ由来のプラスチックを研究室でテストすると毒性の兆候が見られることは分かっている。
原文はこちら(英語)
https://news.mongabay.com/2024/04/bioplastics-as-toxic-as-regular-plastics-both-need-regulation-say-researchers/