活動家らによると、インドネシア議会が先住民の権利に関する待望の法案可決を遅らせ続けているのは、インドネシアの支配層が天然資源の支配権を先住民に奪われるのではないかと恐れているためではないかという。
この法案は2012年に提出され、2014年以来、毎年、国会の国家優先法案リストに掲載されてきたが、未だに可決されていない。
連立政権の少数派パートナーである国民覚醒党(PKB)のルルク・ヌール・ハミダ氏によると、この法案を審議してきた立法委員会が2020年に法案の最終草案をプアン・マハラニ国会議長に提出していたが、その後プアン議長は行動を起こさなかったとされる。同議長は、与党第1党である闘争民主党(PDI-P)の議員であり、法案を議会本会議に提出して採決することになっていた。法案が通過すれば、議会はジョコ・ウィドド大統領(PDI-P出身)政権に通知し、政権は法案で解決すべき具体的な問題を特定する機会を得ることになっていた。
この問題のリストは「問題目録(DIM)」と呼ばれている。
次のステップは、法案を法律として成立させる前に、議会が政府とDIMについて協議し、未解決の問題を解決することである。
しかし、プアン議長は立法委員会からの法案を本会議に提出しようとしなかったため、政権による法案の検討とその次のステップのいずれも実現しなかったと、PKBのルルク氏は述べた。
この停滞の理由は何か?大統領の背後にいる強固な企業寄りの連立政権が、この法案が開発推進に反するものだとみなしている可能性が高い、とインドネシア最大の環境団体、インドネシア環境フォーラム(ワルヒ)事務局長は語った。
インドネシア最大の先住民族団体連合AMANは、先住民族の権利が法律で定められれば、投資家は特定の地域で事業を展開する前に、先住民族から自由意志に基づく事前の十分な情報に基づく同意(FPIC)を得ることが法的に義務付けられることになる、と述べた。
原文はこちら(英語)
https://news.mongabay.com/2024/05/pro-business-parties-accused-of-holding-back-indonesias-indigenous-rights-bill/