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2024.9.5 Mongabay:インドネシアのアブラヤシ栽培農家にとって、EU森林破壊防止法はトップダウンの押し付けである

専門家は、EUの森林破壊防止法(EUDR)の施行により、土地の明確な所有権を持たない小規模農家に悪影響を与える可能性があると指摘している。
アブラヤシの小規模農家は「森林破壊の加害者として非難されることが多い」と、インドネシアの小規模アブラヤシ農家組合SPKSの事務局長マンスエトゥス・ダルト氏は、2022年にEU宛ての書簡の中で、法律に小規模農家の意見を取り入れるよう要請した。
インドネシアでは、小規模農家の土地所有面積を25ヘクタール未満と定義しているが、典型的な小規模農家が管理する土地は2ヘクタールである。
コンサルティング会社Daemeterは、土地を分割して登録することで「小規模農家」に分類されている「新興地主」層がいることを明らかにしている。
SPKSは、EUDRが「小規模農家」を、「10ヘクタール以下の土地を所有し、農村部に住み、農園を直接管理する農家」と定義するよう望むとダルト氏は言う。
インドネシアの森林破壊に対する小規模農家の正確な寄与については、議論の余地がある。
スイスとインドネシアの研究者による2013年の調査では、2000年から2010年にかけて小規模農家(25ヘクタール未満)がスマトラでアブラヤシに起因する森林破壊を引き起こしたのはわずか10.7%に過ぎなかったと判明した。
しかし、小規模農家が森林破壊の主役だという誤解は、パーム油業界では依然として根強く残っている。
国際的な研究者チームが実施した調査は、ISPO、RSPO、そしてEUDRが小規模農家を除外していることを浮き彫りにしている。
女性の権利と天然資源の保護を訴えるNGO「サハラ」の環境活動家フスナ氏は、農民は自分たちの住む土地について深い知識を
持っているが、自分たちに影響が及ぶ政策の立案に関与することはほとんどないと言う。
「小規模農民に対話に加わってもらい、考えや意見を聞く必要がある。これまでの方法は常にトップダウンで、農民は運命を受け入れるしかなかった。」
原文はこちら(英語)
https://news.mongabay.com/2024/09/for-indonesian-oil-palm-farmers-eus-deforestation-law-is-another-top-down-imposition/