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2024.10.11 JBpress:【能登二次災害】見えぬ未来「ゴーストタウンか」…放置された山林が崩れ壊滅的被害、限界集落の区長が訴える窮状

石川県輪島市門前町浦上地区は、約210世帯・430人が居住する26の集落からなる。元日の地震で住宅が全半壊し、現在は150世帯ほどに減った。
道路の多くは寸断されたままで、山間部から平野部への集団移住も検討されている。9月には豪雨が襲い、多くの流木が流れ込んだ。
「二次災害」により復興は極めて困難な状況に陥っている。
10月6日、同地区を取りまとめる喜田充・区長会長(75)に現地でインタビューした。
喜田:なぜこれほど多くの流木があったのか。山林の間伐が行き届いておらず、山の保水力が低下しているからでしょう。
私が子どもの頃、浦上地区の大人は林業を生業にしている人たちが多かったものです。当時は県木の「アテ」(編集注:ヒノキアスナロ)やスギの値段が高く、公務員など現金収入の仕事と間伐や木の伐採をしていれば十分に生活ができました。
ところが過去40年ほどで、林業で全く生活が成り立たなくなりました。昔は家屋の柱が1本2万円ほどで取引されていたのに、現在は1000円ほどです。
浦上地区の主力産業だった林業が廃れたことで、集落を出た若者は帰ってこなくなり、高齢化と人口減が進みます。さらに山も放置されていることから間伐が進まず、災害に脆弱になってしまったのです。
・・・もちろん、国や県にはやむにやまれぬ事情もあるのでしょう
ただ、「国土強靭化」を国として標榜しているのであれば、目に見える形で林業政策を打ち出してほしかった。
住民の生命・生活を守る姿勢を見せてほしかったですよ。
きちんと林業に予算をつけて、持続可能なものにする姿勢を見せてほしかった。現実問題、今回の浦上地区で発生した水害は、全国の山間部のどこでも起こりうる可能性があるでしょう。
山の所有者が責任を持って治山治水し、それで生活できるようにしなければなりません。
さもないと、山林の保水力は落ちていく一方です。
詳しくはこちら
https://news.yahoo.co.jp/articles/06956209bf8a808423c19717bd297d4fa41b791f