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●2025.7.8  Mogabay:若い二次林は地球上で最も見落とされている炭素吸収源の一つである可能性がある

政府や企業が気候変動対策の公約達成に奔走する中、信頼性が高く、大規模に実施可能な炭素除去戦略として森林に注目が集まって。植林が脚光を浴びる中、新たな研究では、よりシンプルで低コスト、より効果的な戦略があることが示唆されている。それは、既に存在している二次林の保護だ。
環境非営利団体「ザ・ネイチャー・コンサーバンシー」の研究チームが、世界中の10万以上の森林区画で、地上部の炭素蓄積量を100年以上の再生期間にわたり地図化した。その結果、森林の炭素除去率は、林齢、地域、生態系条件によって大きく異なり、最も成長の遅いサイトと最も成長の早いサイトで200倍の差が確認された。多くの森林が20~40歳で炭素吸収のピークを示し、再生後の最初の数十年で達成される除去量をはるかに上回る。特に熱帯森林は最も優れた性能を示し、23歳ごろに最大吸収量に達する。
この時間的動態には実践的な意味がある。2025年に8億ヘクタール(オーストラリアの面積以上)の劣化した土地で自然再生を開始した場合、2050年までに203億tの炭素が吸収される可能性があるということだ。このタイムラインを5年遅らせると、利益がほぼ4分の1に減少する可能性がある。しかし既存の若齢林は、一部の地域では1ヘクタール当たりの吸収量で新規植林の820パーセントを超える性能を発揮する可能性がある。
二次林は伐採のリスクが著しく高く、ラテンアメリカでは原生林の10倍の確率で失われ、ブラジルのアマゾンでは、半数が8年以内に破壊される。
現在の炭素市場メカニズムは、二次林の保護に対してほとんどまたは全くクレジットを提供せず、代わりに植林や古い林の管理に焦点を当てている。
排出量ギャップを埋める競争において、既に働き始めている森林を保護することは、苗木が成長するのを待つよりも速く、安価な方法かもしれない。
原文はこちら(英語)
https://news.mongabay.com/short-article/young-secondary-forests-may-be-the-planets-most-overlooked-carbon-sink/