違法伐採に関する報道で身体的にも、法的にも攻撃を受けていたカンボジア人ジャーナリスト、オウク・マオ氏が5月16日に逮捕された。地元オンラインメディアで働くマオ氏の同僚たちは、その後、彼を逮捕した男たちが憲兵隊員であると特定した。人権監視NGOのアドホックも逮捕を確認し、マオ氏を拘束した男たちは制服を着ていなかったと指摘した。
「令状なしで行われた恣意的な逮捕により、マオ氏が長らく耐えてきた厳しい司法上の嫌がらせはさらに悪化した」と国境なき記者団アジア太平洋支局長セドリック・アルビアニ氏は声明で述べ、氏の即時釈放を求めた。
マオ氏への攻撃は、2024年6月にストゥントレン州のコミュニティフォレストが皆伐されたことについての調査に関し、軍警察から尋問を受けたことから始まった。2024年8月、彼はモンガベイの協力を得て、カンボジア軍とつながりのある鉱山会社が伐採を行っていたことを突き止めた。モンガベイがこの件を報じた後、マオ氏はカンボジアの森林保護活動で豊富な実績を残してきたにもかかわらず、国有林での違法伐採の罪で起訴された。
その後、マオ氏はプレイロング野生生物保護区における森林破壊について取材を続けてきた。その結果、2025年3月、少なくとも元警察官1名を含む者から暴行を受けた。また、環境省から名誉毀損と扇動の新たな容疑で告訴されている。
今回の逮捕は、カンボジアにおける報道の自由の縮小と、長きにわたり政権を握ってきたカンボジア人民党に批判的な市民社会活動家を沈黙させようとする政府のキャンペーンを背景に起きた。
ジャーナリスト保護委員会の東南アジア上級代表ショーン・クリスピン氏は、当局に対し、マオ氏の釈放と「捏造されたあらゆる容疑の撤回」を求めた。「環境問題を報道したジャーナリストへの嫌がらせは、この地域で最も悪質な環境犯罪の温床となっているカンボジアにとって、イメージダウンに繋がります。また、この国の報道の自由に関する悲惨な記録に新たな汚点が加わることになります。」
原文はこちら(英語)
https://news.mongabay.com/2025/05/cambodian-environmental-journalist-ouk-mao-arrested/