環境専門家のバンバン・ヘロ・サハルジョ氏とバスキ・ワシス氏の証言によって、ボルネオ島中部カリマンタン州で発生した大規模火災の汚染者、パーム油会社カリマンタン・レスタリ・マンディリ(KLM)は有罪に追い込まれたが、バンバン氏らはそのKLMから訴えられている。
裁判所は、バンバン氏とバスキ氏が行った評価に基づき、火災の責任はKLMにあると認定し、同社に550万ドルの罰金と1290万ドルの環境修復費用の支払いを命じた。
7年を経て、KLMはバンバン氏とバスキ氏を相手取り民事訴訟を起こした。
活動家らはこのKLMによる訴訟を、企業や政府が批判者を脅迫したり黙らせたりするために使う法的戦術である、スラップ(SLAPP)の典型的な例として非難している。
インドネシアは、軽率なスラップ訴訟に対抗するための措置を講じている。しかし、様々な反スラップ訴訟規制が存在するにもかかわらず、その実施状況は依然として不十分であり、スラップ訴訟はしばしば裁判に持ち込まれる。
グリーンピース・インドネシアの森林キャンペーン担当者、セカール・バンジャラン・アジ氏は、汚染者が依然としてスラップ訴訟を提起できるのは、KLMの場合のように、裁判所の判決執行が不十分なことが一因だと指摘する。同社は2019年に有罪判決を受けたにもかかわらず、裁判所は判決執行に必要な罰金を未だに徴収していない。そのため、KLMはバンバン氏とバスキ氏を提訴する余地が生まれていると、セカール氏は述べている。
原文はこちら(英語)
https://news.mongabay.com/2025/07/indonesian-palm-oil-company-sues-experts-who-helped-secure-18m-pollution-ruling/