エディ・スリアニ氏は、世界最大級のインドネシアのバンテン・スララヤ石炭火力発電所からわずか数キロメートル離れた村で、石炭の粉塵が彼や近隣住民に影響を与えるのを35年間見てきた。
エネルギー・アンド・クリーンエア研究センターの最近の報告書によると、同発電所による汚染で数千人が通院・1500人以上が死亡し、約11億ドルの損失が生じている。
バンテン発電所は巨大で、8ユニットで 4 ギガワットを発電しており、その多くは首都ジャカルタに送られている。
インドネシアの国家電力当局PLNは、将来的にはバンテン発電所はよりクリーンで環境に優しいものになるだろうと述べている。なぜなら、スララヤや他の発電所では、石炭のみを燃焼するのではなく、石炭と「再生可能な」木質バイオマス、そして最終的には「クリーンな」水素やアンモニアを混焼することになるからだという。
PLNのディレクター、ダルマワン・プラソジョ氏は、「混焼を導入することで、PLNは新たな発電所を建設する必要がなくなるため、炭素排出量を迅速に削減し、新たな再生可能エネルギーの組み合わせを増やすことができる」と述べた。
ジャカルタに拠点を置く政府系シンクタンク、東アジア・アセアン経済研究センターは、気候変動対策としての混焼を支持している。
インドネシアの非営利団体、トレンド・アジアのバイオエネルギー・ポートフォリオ・マネージャーのアマリア・レザ氏は「スララヤ発電所は1000万トンのバイオマスの使用を目標としており、そのうち800万トンはエネルギー生産向け木材プランテーションから調達される予定だ。」と述べた。
米国に本拠を置く非営利気候団体350.orgのインドネシアキャンペナー、シシリア・デウィ氏によると、インドネシアは世界最大の石炭輸出国であり、インドネシアの石炭ロビー団体は強力で広い人脈を持っている。「石炭業界から非常に多くのロビー活動が行われている」とシシリア氏は語った。シシリア氏によると、混焼のような技術は、「化石燃料会社が拡大を続けながら、良い取り組みをしていると言うためのものだ」という。
原文はこちら(英語)
https://outrider.org/climate-change/articles/it-fades-global-west-coal-interests-look-new-frontier-greenwashing