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2025.3.27 Mongabay:オランダ最大の森林バイオマス発電所が中止、森林保護活動家は歓喜に沸く

オランダ第3位のエネルギー生産者で、スウェーデンに本社を置くバタンフォール社は、2月下旬に、同国最大の木質ペレット燃焼発電所の建設計画を断念すると発表した。これを受けて、2019年に同社の計画を阻止するキャンペーンを開始した森林保護団体は勝利を宣言した。アムステルダム郊外に建設予定だったこの施設は、オランダ政府が約束した42480万ドルの補助金と引き換えに、最大24000世帯に電力を供給する予定だった。
業界誌「バイオマス・マガジン」によると、オランダは依然として欧州連合における産業用エネルギー生産向け木質ペレットの最大の輸入国である。2023年、オランダは230万トンのペレットを輸入したが、そのほぼ半分は米国からであった。
EU
はおそらく世界で最も野心的な炭素排出削減目標を掲げており2040年までに90パーセントの削減を約束している。しかし、この目標には根本的な問題がある。EUの政策では、木材燃焼を再生可能エネルギー源としている(バイオマス燃焼による煙突からの炭素排出は、国の年間排出量にカウントされない)
EU
は、この大きな炭素会計の誤りを修正する手段を提案した。202411月にアゼルバイジャンで開催された国連気候サミットで、オランダ人のEUの気候コミッショナー、ウォプケ・フクストラ氏は、EUが今後数年間で再生可能エネルギーのポートフォリオを3倍にすると約束した。そして、それは木質ペレットの燃焼を増やしなが、BECCS二酸化炭素回収・貯留とバイオマス発電を組み合わせた技術)を導入して実現させるという。
しかし、この戦略には問題がある。さまざまな気候科学者によると、BECCS は実証されていない技術であるという。
森林保護活動家たちは、「私たちにできる最も重要なことは、森林を回復し、保護し、拡大することです」と言う。「気候変動が進む中、世界で何よりも多様な生物が生息する森林が必要なのです」
原文はこちら(英語)
https://news.mongabay.com/2025/03/netherlands-largest-forest-biomass-plant-canceled-forest-advocates-elated/