2025.6.4 環境ニュース:世界資源研究所、2024年の森林消失面積は過去最大で熱帯では毎分サッカー場18面分と報告
世界資源研究所(WRI)の森林監視プラットフォーム「グローバル・フォレスト・ウォッチ」によると、2024年は、大規模火災の増加によって世界の森林減少が急激に進み、失われた森林面積は過去最高を記録した。
火災に伴う温室効果ガス(GHG)排出量は2023年の世界の全航空機による排出量の4倍以上である。
熱帯原生林だけでも、消失面積は前年比80%増の670万ヘクタールにのぼる。
熱帯原生林消失の原因として、今回初めて火災が農業を抜きトップとなった(消失原因の約半分、ほとんどが人為的)。
消失面積が最も大きかったのはブラジル、次いでボリビアである。
東南アジアなどで消失率が低下した国があるものの、世界全体では憂慮すべき傾向にあるという。
WRIは、2030年までの森林減少ゼロ目標を達成するには、直ちに森林の消失率を毎年20%ずつ低下させていかねばならないと指摘し、防火策の強化や森林を破壊しない農産物のサプライチェーン構築、貿易規制の執行強化、森林保護のための資金拡充(特に先住民主導の取組に対して)などの多方面にわたる対策が必要だと報告した。
出所はこちら
https://eic.or.jp/news/?act=view&serial=51899