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フェアウッド・マガジン 世界のニュース 第229号  2023年9月4日

9月に入っても厳しい暑さが続き、過去126年で最も暑い夏として日本各地で最高気温を更新しました。日本では豪雨災害が相次ぎ、世界では各地で起きた激甚な山火事や洪水などにより、否応もなく気候変動と温暖化を実感する夏でした
森や自然、人の暮らしは、気候災害によりほんの短い時間で壊されてしまいますが、壊れたものを元に戻すには膨大な時間と労力がかかります。また自然の回復はうまくいく補償もありません。これから今年のような異常気象が常態化し、この夏が一番マシだったと振返らなくて済む様に、気候変動対策に企業、行政、すべての人が真剣に取り組まなければならない時期が来ているのではないでしょうか。
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【森林保全・再生】
●2023.8.25 Mongabay:REDD+プロジェクトは主張された炭素削減に達していない(研究)
世界最大の炭素クレジット認証機関ヴェラのVerified Carbon Standardプログラムは、REDD+プロジェクトでのベースライン計算のために承認している方法論に柔軟性を持たせている。
しかし、アムステルダム自由大学のタレス・ウェスト氏を筆頭著者とする科学者チームが、 東南アジア・アフリカ・南米の3大陸26か所の REDD+プロジェクトを調査したところ、「プロジェクトを実施しなければ起こったであろう森林減少の規模」が過大評価される傾向があった。
プロジェクトからのクレジットのうち、炭素排出量の削減に結びつく可能性があるクレジットはわずか6.1%で、3分の1のクレジットはある程度の森林減少の回避につながるが主張されているほどではなく、残り68%(6000万クレジット以上)は、森林減少をまったく回避できなかった。
世界的な研究開発機関CIFOR-ICRAFのロバート・ナシ氏は、シナリオ予測は困難としつつ、ウェスト氏らの研究によりベースライン計算に現在導入されている方法が正確でないことが明らかになった、と述べている。
原文はこちら(英語)
https://onl.sc/cGMkidL

●2023.7.26 Mongabay:アブラヤシ農園を自然に戻す取組(マレーシア・ボルネオ)
マレーシア・サバ州東部では、森林保護区を除いてほぼ全域がアブラヤシ農園に転換されている。NGO「サイと森林基金(RFF)」は、2020年10月からサバ州東部にあるタビン野生生物保護区近辺で、アブラヤシ農園を森林に再生し、野生動物の回廊を作る取り組みを行っている。タビン保護区とクランバ野生動物保護区、マングローブ林のあいだに7000ヘクタールの回廊を作るという広大な計画の一部である。
自然には戻ってこない特定の種を積極的に植林し、閉鎖林冠が形成されるよう、つる植物を取り除く作業を行っている。植林木の生存率は60~70%である。RFFはサバ州政府と緊密に連携し、ボルネオゾウ、オランウータン、マレーグマ、ウンピョウなどの希少種が回廊を利用するなど、成果が現れている。
再生のための農園の購入には寄付金を使っているが、資金集めは難しい。資金提供者の多くは手付かずの森林の保全に重点を置いているか、アブラヤシ産業への関与を避けている。そのため RFFは当面、アブラヤシの果実を収穫し販売するなど、他の収入源を模索している。
原文はこちら(英語)
https://news.mongabay.com/2023/07/nursing-oil-palm-plantations-back-to-nature-in-malaysian-borneo/

【森林減少】
●2023.8.19 東洋経済オンライン:ハワイの山火事をここまで深刻にした「真犯人」 外来植物放置の危険性は前から指摘されていた
マウイ島にあったハワイ最後のサトウキビ農園(プランテーション)が2016年に閉鎖されたのち、別の重大な変化が浮き彫りになった。プランテーション跡地に、極めて燃えやすい外来種の草が広がったのだ。それらの多くは土地を所有する大企業によって未管理のまま放置されてきた。ギニアキビ、モラセスグラス、クリノイガなど、家畜飼料としてハワイに持ち込まれたアフリカ原産のさまざまな植物が、現在ではハワイの土地の4分の1近くを占めるまでに繁殖している。
山火事災害の軽減に取り組む科学者たちは、ハワイで破壊的な火災が今世紀に入って急増していることを示すデータに着目し、マウイ島の脆弱性が増していることに警鐘を鳴らしてきた。2023年、ハワイ大学マノア校で原野火災の科学と管理を専門に研究するトラウアニクトは、今回のマウイ島の山火事を受け、管理可能だったかもしれない火災の規模が外来植物によって膨れ上がる可能性があることが、明白に示されたと語った。
ハワイ諸島で降る大雨は、外来種の草を1日に約15センチメートルも成長させることがある。その後、乾季が到来すると草が燃える。ある地域が山火事で荒廃すると、外来種の草がすぐに芽を出して広がり、山火事への適応力に劣る在来種の植物に取って代わり、草と山火事のサイクルがさらに破壊的なものとなるのである。
原文はこちら
https://toyokeizai.net/articles/-/695367

●2023.8.18 Sustainable Japan:CDP、金融機関に自然資本のガバナンスや戦略の強化を要請。7つの行動要請
国際的な気候変動情報開示推進NGOのCDPは8月17日、金融機関に対し、森林や水等の自然資本に関するリスク及び機会の認識が不十分とし、ガバナンス、アクション、開示を強化するよう促すレポートを発行した。
今回のレポートでは、アセットオーナー、運用会社、銀行、保険の4セクターが対象となっている。CDPは、金融機関、規制当局、基準設定主体の3つが気候変動及び自然資本のリスクと機会の観点でシステム全体を変革する極めて重要な役割を担っていると捉えており、今回金融機関に絞ったレポートを発行した。
金融機関に限定すると、2022年のCDPへの回答では、気候変動で556社、ウォーターセキュリティで275社、フォレストで272社が回答。特に気候変動では前年比37%増となったが、3つ全てに回答した金融機関は260社しかなかった。
原文はこちら(有料会員記事)
https://sustainablejapan.jp/2023/08/18/cdp-nature/94473

●2023.8.16 日本経済新聞:マウイ島山火事から1週間 映像・データで見る猛火の脅威
米ハワイ州マウイ島の山火事は現地時間15日(日本時間16日)に発生。
地上の熱を検知する米航空宇宙局(NASA)の衛星データは、マウイ島の広範囲で高温なエリアを示す「熱異常」を捉えていた。火災によって甚大な被害の出たラハイナでは8~10日にかけて多くの地点で観測された。
太平洋災害センターの分析によると、2000棟以上の建物が損傷もしくは破壊され、街の大部分が巻き込まれたようだ。マウイ島を襲った山火事の犠牲者は過去100年で最多となった。これまでに106人の死亡が確認されており、今後さらに増えることが予想されている。全米防火協会(NFPA)は「地球のあらゆる場所で前例のない山火事が発生している。風による火災が小さな島を覆い尽くした」と指摘した。
原文はこちら
https://www.nikkei.com/telling/DGXZTS00006300V10C23A8000000/

●2023.7.3 ニューズウィーク日本版: 焦点:気候変動で森林火災が急増、ネパールに打つ手はあるか
ネパール森林・環境省によれば、昨年11月から今年6月下旬までに、同国内で3337件以上の森林火災発生が報告され、2012年の記録開始以来3番目に多かった。森林火災が猛威を振るうなか、スイスのテクノロジー企業IQAirは4月半ば、カトマンズを世界で最も汚染がひどい都市と認定した。
東部ラメチャープ郡の森林局は、消火用具を配布し、「地域森林利用者グループ」と呼ばれる人々との協力のもとで、防火帯を設け、乾燥した葉や枝を除去し、池を建設するなどの手を打ってきた。
それでも今季の森林火災は抑えきれなかったという。ピュータン郡森林局では地域全体に約50カ所の池を設けたが、平年よりも降雨が少なかったため、ほとんどの池には水がなく、役に立たなかった。また、険しい地形に加えてこれまでよりも巨大な火災を抑えるには、放水ポンプや炎を叩き消すスワッターといった道具では力不足になっている。
ピュータン郡の森林管理担当者は、森林利用者グループの役割の拡大は可能だが、より多くの支援が必要だと話す。グループが、倒木を木材として販売するなど管理下の森林から得られる資源をもっと回収・販売できるようにすれば資金調達は可能だと説明した。
原文はこちら
https://www.newsweekjapan.jp/headlines/world/2023/07/453174.php

【バイオマス燃料・バイオマス発電】
●2023.8.15 Environment Journal:英国バイオマス戦略は木質ペレットへの依存を減らすことを目指す
英国政府は現在、効果的なバイオエネルギーの炭素回収・貯留を早急に可能にするよう求められている。一方、批評家たちは、この政策が貴重な森林のさらなる破壊につながると主張している。この膨大な文書は、バイオマス・エネルギー部門の短期的・中期的な将来について概説し、その中には、この産業をより環境に優しいものにするための基準改善も含まれる。
主な内容としては、炭素回収・貯留プロジェクトを備えたものでなければ、バイオマス・エネルギー部門に新たな資金を提供しないという発表がされた。バイオマスの持続可能性基準は、熱、電力、輸送で統一され、原料供給の多様化、農業残渣やエネルギー作物の供給ミックスへの追加が期待されているが、これらがどこから供給されるかは不明である。
木質ペレットが好ましくない燃料の選択肢になりつつあるという兆候は、驚くべきことではない。燃料源である樹木は、自ら回復・再生するものであり、この言葉の真の定義においては、持続可能と考えられるが、エネルギーとして燃やすことは、かなりの炭素排出を伴い、多くの人がグリーンウォッシュに等しいと主張している。この燃料はまた、広範な伐採と森林破壊を伴う。
輸入木質ペレットへの依存を減らす計画は戦略には盛り込まれず、木材供給の大半を占める北米やヨーロッパでの生息地破壊を助長するとして、エネルギーに対するイギリス議会の新しいアプローチへの懸念が高まっている。
同戦略はまた、2050年までに国内のバイオマス需要の約50%しか満たされないことを政府自身のモデリングが示唆すると認めており、ネット・ゼロのロードマップに大規模なバイオエネルギーを組み込むことが特にリスクになっている。バイオマスの炭素回収・貯留(BECCS)が、大量の排出継続につながるという非難、また新しい実証されていない技術を用いることへの批判を考慮すれば、なおさらである。
原文はこちら(英語)
https://environmentjournal.online/headlines/uk-biomass-strategy-looks-to-reduce-wood-pellet-reliance/

●2023.8.11 Natural Resources Defense Council:英国バイオマス戦略は北米の森林破壊を止められない
英国政府の新しいバイオマス戦略は、北米やヨーロッパの森林から英国の発電所への木材の流入を止めることはできないだろう。新戦略は、持続可能性基準の改善を約束している。しかし、森林は速やかに回復し既にいくらかの炭素を吸収しているから、森林由来の木材燃焼がカーボンニュートラルであるという現在の誤りを是認している。バイオエネルギーをカーボンニュートラルとすることで、その問題に対処(代償を払う)しなければならないのは、大気である。この戦略には6つの重要なポイントがある:
・炭素回収・貯留の有無にかかわらず、バイオエネルギーに対する新たな資金提供はない。
・政府のモデリングによると、2050年までに英国は必要なバイオマスの半分強しか利用できない可能性があり、英国のエネルギー安全保障とネット・ゼロの達成にとって、大きく危険な賭けである。
・バイオマスの持続可能性に関する基準を、熱、電力、輸送のすべてにおいて統一する計画があるが、バイオマスが "持続可能 "であれば、燃やしても二酸化炭素を排出しないという誤った前提がある。
・政府の計画では、英国は輸入バイオマスに大きく依存すると見ている。北米の森林から数百万トンの木材を継続的に輸入することを意味する可能性が高い。
・政府は、バイオマスの供給が変化することを望み、現在の木質ペレットから、2025年までには、ほとんどが農業残渣とエネルギー作物になると考えている。しかしこれらの資源がどこから来るのか、また現在は使用していない理由は説明されていない。
・炭素回収・貯留を伴うバイオエネルギー(BECCS)に関する科学アドバイザーの報告書は、バイオマス発電所が炭素回収技術を有していたとしても、森林の炭素蓄積にマイナスの影響を与える可能性があると認めている。
・2035年までに、炭素回収を伴わないバイオマス燃焼から移行するとしているが、これは政府の気候アドバイザーが提案している時期よりもずっと遅い。これはあと10年、おそらくそれ以降も、炭素回収を伴わない木材燃焼を継続するための、憂慮すべき裏口である。
・戦略では、米国南東部の貧しい有色人種コミュニティに立地する木質ペレット工場による大気汚染が健康に及ぼす重大な影響については、何も言及していない。こうした木質ペレット工場が存在するのは、英国のバイオマス需要があるからにほかならない。
原文はこちら(英語)
https://www.nrdc.org/bio/matt-williams/uk-biomass-strategy-wont-stop-destruction-north-american-forests

●2023.8.11 Daily Mail:納税者に対する何億ポンドもの返済を免れるために補助金制度を「悪用」したと非難されているにもかかわらず、大臣はドラックスのような「再生可能」エネルギー企業を支援し続けている
(英国の)大臣たちは、ドラックス社のような「グリーン」エネルギー企業を支援し続けている。同社が英国の顧客への何億ポンドもの返済を免れるために補助金制度を「悪用した」と非難されているにもかかわらず。木材などの資源を燃やして電気を作るバイオマス発電所は、輸入された木質ペレットからエネルギーを「再生可能に」生産しているという主張が誇張されていると、長い間運動家からの批判を受けてきた。
しかし、このような苦情に反し、政府は昨日この部門の見直しにおいて、いわゆる「持続可能な」産業を支援していくことを確認した。政府の新しいバイオマス戦略では、大臣が秋に補助金制度を検討し、長期的にこの産業を支援することが適切かどうかを検討することが示唆された。
しかし、ドラックス社の最高経営責任者であるウィル・ガーディナー氏は、同戦略を「持続可能なバイオマスへの明確な支援」と見て歓迎した。
原文はこちら(英語)
https://onl.tw/EBQKguK

●2023.8.11 オルタナ:「大規模木質バイオマスはグリーンウォッシュ、PM2.5汚染の元凶に」環境NGOが警鐘
木質バイオマス発電の普及にともない木質ペレットの需要が増えている。日本はペレットの大部分を輸入に依存。最大のペレット生産企業である米国のエンビバ社は日本の需要に応えるため、ペレットの年間生産能力を620万トン(2022年)から26年までに1300万トンに増強する計画だという。日本国内でペレットの需要が高まる一方で、生産地の米国南東部では喘息や呼吸困難などの健康被害を受ける住民が後を絶たない。工場の多くは貧困率の高い地域にあり、黒人や有色人種などのマイノリティほど被害が大きい。
大気汚染物質は粉砕や乾燥などペレットを製造する各工程や、ボイラーで端材などを燃やして乾燥に使う熱をつくる際に発生する。木材を燃やすとCO2や一酸化炭素、さらにPM2.5や揮発性有機化合物も排出される。
問題の背景には連邦政府の大気浄化法が十分に機能していないことがある。しかし輸入する日本側の姿勢も問われている。日本のFIT(再生可能エネルギー固定価格買取制度)では、持続可能性が担保されないバイオマスは使えないはずであり、商社や発電事業者は情報収集に努め、デューデリジェンスに取り組む責任がある、と米環境NGOマイティアースのロジャー・スミス氏は強調している。
原文はこちら
https://news.yahoo.co.jp/articles/2cf88f9643187b7ecf5295c3023066887c75e808

●2023.8.8  The Atlanta Journal-Constitution:木質ペレット工場の大気浄化法違反により、バイオマス産業に対する懸念が上がってい
ジョージア州南部の木質ペレット工場が最近、大気汚染防止装置の回避など、一連の州環境法違反により、約52,000ドルの罰金を科せられた。この罰金は、近年ジョージア州環境保護局(EPD)が大気汚染に対して科した罰金のなかでは大きい部類に入るが、活動家たちは、その金額は微々たるものだと言う。
EPDは、2022年5月2日にヘイズルハースト工場の主要排出源としての排出許可を更新した。2023年4月に州が発行した同意指令書によると、同工場の排出許可の更新は、(同社がEPDに対して語ったところによると)「事業上、そして原料供給者の継続性を目的として」汚染防止装置を使用していなかった14日間の期間に行われた。
この違反が明るみに出たのはその後であったが、記録によれば、同工場には法律の不遵守の前歴があり、それが最終的に前述の罰金額の大きさにつながった。同意指令によると、ヘイズルハースト工場は約48日間、汚染制御装置を回避し、また他の時間帯も防止装置を適切に作動させず、問題が発覚した際にも州に報告しなかったという。
原文はこちら(英語)
https://onl.tw/JxRR1AA

●2023.8.6 NBC News:ミシシッピ州のコミュニティが汚染問題で英エネルギー大手に対抗
7月の最後の数週間、ミシシッピ州南西部に位置する黒人が多数を占める低所得者層コミュニティ・グロスターのいくつかの住民は、この小さな町で木質ペレット製造工場を運営する英国に本社を置くエネルギー企業・ドラックス社との面談に備えた。
住民たちは、工場の産業公害に関する懸念に対処するための要求リストを同社に提出する予定だった。リストの優先項目には、施設から4分の1マイル以内に大気質モニターを設置することや、グロスターの騒音条例に従って夜間の操業を停止することなどが含まれていた。
しかし、2022年6月に予定されていた会議と同様に、この会議は会社によってキャンセルされた。この会議の中止は、地元の活動家とドラックス社との長年にわたる戦いの最新の事例である。2016年の工場の操業開始以来、住民は大気の質と健康の悪化を訴えており、州の環境規制当局は大気汚染規制違反に関してドラックス社に2度通達を出している。
原文はこちら(英語)
https://onl.tw/ZZ3PSMP

●2023.8.2 Bloomberg:英国の消費者には、電気料金の引き下げが必要だった:消費者は補助金プログラムの抜け穴により大金を失う
2016年以来、英国最大のエネルギー供給会社の一つであるエンビバ社の巨大発電所は、消費者から18億ドルのグリーンエネルギー補助金を受け取った。この公的支援の目的は、ドラックス社が再生可能エネルギー源と見なされる木材から作られたペレットを燃料として使用しながら利益を出すことだった。
公的支援には消費者保護策が含まれている。電気料金が十分に上昇して、ドラックス社の1号機発電所が補助金なしで利益を得られるようになれば、企業の収益は制限され、消費者に差額を返金しなければならない。
しかし、ドラックスは収益が得られるようになった時点で方向転換した。同社は何年にもわたり米国からのペレットの大部分を1トン181ドルの固定価格で輸入する契約だったが、ロシアのウクライナ侵攻に伴いペレット価格が高騰した際、公開市場でペレットを売るという方法や、収益の上限が設定されていない1号機以外の発電所でペレットを使って利益を得ていた。
こうした措置に伴い、同社は1号機での発電量を減らした。ブルームバーグが数千の電力市場記録を分析したところによるとドラックス社は、数週間にわたり1号機での発電量を減らし、代わりに他の発電機を使用することで、7月時点で推定6億3900万ポンドを消費者に返金することを回避した。
ドラックス社は規則には違反していない。しかし、「彼らは悪意を持って行動しているようだ」と、野党の自由民主党のリーダー、デービー氏は述べている。
原文はこちら(英語)
https://onl.sc/Rjxt2a8

【違法伐採問題】
●2023.8.26 Sustainable Japan:「自然犯罪アライアンス」発足。違法経済行為対処で政府、国際機関、NGOが協働
米国政府、ノルウェー政府、世界資源研究所(WRI)の3者は8月23日、自然犯罪と戦うためのマルチステークホルダー型組織「自然犯罪アライアンス」を発足。全19政府・団体が創設メンバーとして参画した。
自然犯罪アライアンスは、法伐採、違法採掘、違法野生生物取引、違法土地転換、違法漁業に関連する犯罪、及びそれらが融合した犯罪を「自然犯罪」と定義した。自然犯罪を世界最大の違法経済と位置づけ、政府、司法機関、国際機関、NGOが参画し、マルチステークホルダー型で協力体制を構築した。
参画したのは、米国政府、ノルウェー政府のNICFI(ノルウェーの国際気候・森林イニシアチブ)、ガボン政府、国連薬物犯罪事務所(UNODC)、地球環境ファシリティ(GEF)、
野生生物犯罪撲滅のためのグローバル・イニシアチブ、野生動物司法委員会、野生生物保護協会、トラフィック、先住民族の権利インターナショナルなどで、国際刑事警察機構(インターポール)も協力する模様。
今回の発表は、カナダのバンクーバーで開催された地球環境ファシリティ(GEF)総会のサイドイベントで行われた。サイドイベントでは「自然犯罪に関するバンクーバー声明」を発表した。自然犯罪の対処するための史上初の規模の団体を創設したと伝え、他の政府や団体にも参画を呼びかけた。
原文はこちら
https://sustainablejapan.jp/2023/08/26/natural-crime-alliance/94715

●2023.7.11 Mongabay:加熱炉の中の森林:カンボジアの衣料品部門は違法材を燃料に使用している
モンガベイの調査により、カンボジアの衣料品工場がセントラルカルダモン国立公園で違法伐採された樹木をボイラーの燃料としていることが判明した。希少になりつつある樹木を保護区で探し、木材を満載したトレーラーをけん引するトラクターを命がけで運転する貧しい村民から、わずかな利鞘をめぐって争う貿易業者や仲買人、大量の木材を供給する工場に至るまでのネットワークを追跡した。
カンボジアの衣料品業界は数十億ドル規模の産業で、全国に推定1200の工場があり、約75万人(ほとんどが女性)が雇用されている。680の工場が輸出向けの製品を製造しているとみられる。この重要な経済の原動力が、工場の膨大な木材需要のために、全国の森林を破壊しているのである。ロンドン大学のパーソンズ氏による縫製工場の調査では、布地を洗う、染色、アイロンがけに必要な湯を沸かすために木材が利用されていた。
カンボジアの衣料産業団体であるTAFTACは、加盟企業が木材を使用していることを否定しているが、工場が使用している木材に関するデータを持っていない。
衣料品部門のサプライチェーンは不透明で、木材を使用している可能性は否めない。(この報告では当局からの報復の恐れから登場人物の名前は変更されている)
原文はこちら(英語)
https://onl.sc/QRiPFcP

●2023.7.12 Mongabay:加熱炉の中の森林:ファッションブランドはカンボジアのサプライチェーンでの違法伐採に立ち向かうことができるか
持続可能性を謳う世界的なファッションブランドは、違法に伐採された木材をボイラーで燃やしているカンボジアの工場から製品を購入し続けている。モンガベイは、ロンドン大学のパーソンズ氏が特定した工場と取引がある国際ブランド14社に連絡を取ったが、自社サプライチェーンでの違法伐採についての質問をはぐらかすか、回避した。
著名なブランドの1つであるスウェーデンのH&Mは、協力工場が納入している木材が天然林からのものかどうか(天然林であれば違法材である可能性が高い)をその樹種により識別するためウッドAIアプリを開発した。しかし、納入される木材の一部をサンプルとして調べるため、悪意のある人物がこのシステムを悪用しようとするリスクがあることは、H&Mも認めている。(当局からの報復の恐れがあるとして登場人物の名前は変更されている)
原文はこちら(英語)
https://onl.sc/8w2TtUw

【パーム油問題】
●2023.8.22 SUSTENABLE BRAND:核兵器製造、パーム油、たばこ関連への投融資禁止 日本生命がESG対応で基準を改定・強化
日本生命はESG投融資の手法を高度化、対象基準などを改定した。投融資先企業のESGに関するレーティング(格付け)内容を明確化、評価の高い企業を投資対象として選定する「ポジティブ・スクリーニング」を全資産に適用するとともに、該当企業を投資対象から外す「ネガティブ・スクリーニング」を拡大。生物多様性と人権、健康の観点から、パーム油関連企業とたばこ関連企業への投融資禁止を打ち出した。
国内生保では踏み込んだ内容で、企業のESG対応を高い水準で促し、国際社会に求められる機関投資家としての役割を率先して示した。
「ネガティブ・スクリーニング」では、これまでのクラスター弾、対人地雷等に加え、核兵器の製造企業への投融資を禁止し、機関投資家として核廃絶に向けた国際的な機運の高まりに協調する姿勢を表明。新たな観点として、生物多様性・人権と健康を加え、前者(生物多様性・人権)では、サプライチェーンの上流における環境破壊や児童労働などが問題になっているパーム油関連企業を、後者(健康)ではたばこ関連企業を、それぞれ投融資対象から外すことを明記した。
さらに、気候変動の観点では、「1.5度の経路に沿ったプロジェクトは除く」とした上で、石炭や、石油・ガス関連事業等への新規の投融資は行わない方針を示した。
原文はこちら
https://nordot.app/1066633795622420980?c=62479058578587648

●2023.8.9 Mongabay:あらたな農民財団が、森林破壊ゼロ産品を支援(インドネシア)
インドネシアのパーム油農民組合であるSPKSは、全国の農家が森林を保護し、持続可能な製品を世界市場に販売できるよう支援するための新しい財団、Farmers For Forest Protection Foundation (4F) を設立した。設立の背景には、森林破壊をせず持続可能なインドネシア製品に対する需要の高まりがある。
たとえば、欧州連合は近年、森林が破壊されたり違法に採取された場所からのゴムやパーム油などの産品の取引を禁止する規則を採択している。
4Fの立ち上げの際、SPKS事務総長は「私たちは、森林を保護しているパーム油農家や森林を伐採していない農家の世界市場へのアクセスを制限している大きな障壁を、打ち破りたいと考えている。」と語っていた。
財団設立にあたり、SPKSはボルネオ島西部の6つの村でパイロットプロジェクトを実施し、小規模農家が高炭素ストック(HCS)アプローチを使用して森林を伐採することなくパーム油を栽培できることが分かったが、彼らにはインセンティブと利益が必要であった。
そこで4Fは、農民に財政的支援およびトレーニングなどの非財政的支援の両方を提供することとしている。
原文はこちら(英語)
https://onl.sc/wTjmytZ

【日本は今!】
●2023.8.29 ダイヤモンドオンライン:これは「新・ウッドショック」なのか?木材業界で相次ぐ大型倒産、危機感高まる
今年6月と8月、木材業界で発生した大型倒産が波紋を呼んでいる。新潟県に本社を置く(株)イタヤ(負債35億8500万円)、長野県の征矢野(そやの)建材(株)(負債65億2000万円)の2社が相次いで民事再生法の適用を申請した。
過去10年の木材業界では、征矢野建材が最大規模の大型倒産。征矢野建材は1977年、地元の老舗木材商社の建材部からのれん分けする形で創業。特殊な加工技術を持つユニークな会社として評価を高めるなか、転機になったのが新事業の木質バイオマス発電事業だ。
長野県や塩尻市と連携した事業「信州F・POWER プロジェクト」は、県森林資源の活用、林業・木材産業の振興、ウッドチップを使った再生可能エネルギーの普及、森林バイオマス資源の活用など、各方面から多くの期待を背負って誕生した。
プロジェクトの中心は、同社が建設した木材加工施設「ソヤノウッドパーク」とそこに隣接して造られたバイオマス発電施設で、2020年に本格稼働。ところが、バイオマス発電に使われるウッドチップが集まらなかった。チップは長野県一円から調達される計画だったが、発電量に対する原材料を長野県内だけで賄うのは難しかった。こうした甘い計画が露呈するとともに、ウッドショックによる木材価格高騰にも見舞われ、チップ原料の原木確保がますます難しくなった。
詳しくはこちら
https://finance.yahoo.co.jp/news/detail/5cdd680ddb3bb9fe64004c3f10cd54527f0c065b

●2023.8.25 時事ドットコムニュース:森林循環利用へ新市場 再造林コスト乗せ取引─業界団体検討
林業・木材の業界団体が、再造林のコストを上乗せした価格で伐採前の樹木(立木)の取引を行う新たな市場の創設に乗り出すことが分かった。国土の46%を占める民有林の持続的な経営と国産材の利用拡大が狙い。
主要6団体でつくる「国産材を活用し日本の森林を守る運動推進協議会」などが有識者検討会を設置し、森林資源の循環利用に向け、数年以内に全国的な市場の開設を目指す。
原文はこちら
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023082400686&g=eco

●2023.8.25 テレ朝ニュース:住宅と同じ工法の木造高層ビル公開 脱炭素へ普及目指し国内初
AQ Groupは脱炭素に向けて戸建て住宅と同じ建て方でコスト削減を目指す、国内で初めての純木造高層ビルを公開した。普及すれば、鉄骨ビルに比べて炭素の排出量は半減し、コストは3分の2程度に抑えられるという。
農林水産省勝俣孝明副大臣は「こうした豊かな森林の資源を活用することで地域の林業、木材産業を将来に向けて成長・発展させることがとても重要」とコメントしている。
原文はこちら
https://news.tv-asahi.co.jp/news_economy/articles/000313033.html

●2023.8.24 日経クロステック:ウッドショックで国産材シフト鮮明
製材や合板の素材となる丸太の供給量に占める国産材の割合が、2022年に85.1%を記録したことが分かった。農林水産省の1982年以降の調査結果で最高となり、同省が2023年6月30日に公表した木材統計によると、22年の素材供給量は2595万4000m3。そのうち国産材は2208万2000m3だった。
原文はこちら(有料会員記事)
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/mag/na/18/00213/081700002/

●2023.8.19 時事ドットコムニュース:森林環境譲与税、配分見直し 山間地自治体に手厚く─林野庁検討
自治体の森林整備事業などに活用される「森林環境譲与税」で、山間地の自治体への配分強化に向けて林野庁が基準の見直しを検討していることが18日、分かった。現行基準では人口が多い都市部の額が多くなるためで、森林面積が多い自治体により多く配分するよう是正する狙いがある。同庁の2024年度税制改正要望に盛り込む方向で調整している。
原文はこちら
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023081800766&g=eco

●2023.8.10 日本経済新聞:伊藤忠、大建工業を完全子会社化 最大497億円でTOB
伊藤忠商事は10日、持ち分法適用会社で住宅資材大手の大建工業に対し、TOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。最大497億円を投じ、完全子会社にする。国内の住宅建築市場が縮小するなか、意思決定を迅速化してグループの相乗効果を高める。
原文はこちら
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC106HG0Q3A810C2000000/

【中国情報】
●2023.08.23 中国木材網:上半期の中国の熱帯材原木の輸入量は減少
2023年上半期の中国の熱帯材原木の輸入量は28%減少し、295万立法メートルであった。主な輸入元はパプアニューギニア(42%)、ソロモン諸島(26%)、コンゴ共和国(9%)、カメルーン(7%)であり、この4ヵ国で中国の熱帯材原木の需要の84%を満たしている。
最大の供給国であるパプアニューギニアの熱帯材原木の輸入量の減少が、2023年上半期の輸入量全体の減少につながっている。第4の供給国であるカメルーンからの輸入量も7%減少した。
原文はこちら(中国語)
http://www.chinatimber.org/news/81572.html

●2023.08.23 中国木材網:上半期の中国の原木輸入量は減少
中国税関の統計によると、2023年上半期の原木輸入量は2,031万立方メートルで、2022年同期比9%の減少であった。
輸入原木の平均価格は立方メートルあたり176米ドルで、2022年同期比10%の減少であった。輸入原木のうち、針葉樹の輸入量は2%減少し、1,487万立方メートルで、これは全国総量の73%を占める。
原文はこちら(中国語)
http://www.chinatimber.org/news/81569.html

●2023.08.23 中国木材網:上半期の中国のロシアからの原木輸入量は大幅に減少
2023年上半期、中国のロシアからの原木輸入量は32%減少し、96万立方メートルであった。減少した主な原因は二つある。まず、ここ2年間、中ロの木材貿易は新型コロナウイルス感染症の拡大及びロシア・ウクライナ戦争による影響を大きく受けていることが挙げられる。もう一つは、ロシアの原木輸出に対する関税引き上げが中国企業に大きな圧力を与えたことによる。
原文はこちら(中国語)
http://www.chinatimber.org/news/81570.html

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☆フェアウッド研究部会共催イベント
カードゲーム「moritomirai(モリトミライ)」体験会
https://www.projectdesign.co.jp/event/business-game-experience_moritomirai_230913/
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山梨日日新聞社と株式会社プロジェクトデザインが共同で開発した新作カードゲーム「moritomirai(モリトミライ)」体験会のご案内です。
水、空気、木材など、森は私たちの生活に欠かせない様々な恩恵を与えてくれます。 しかし、昔と比べ、私たちの生活に木を使われなくなったことにより、今、森はどんどん荒廃しています。
カードゲーム「moritomirai(モリトミライ)」は、子どもから大人まで、楽しみながら森の問題を理解し、当事者意識を持つきっかけをつくるために開発されたカードゲームです。
■開催概要
日時:2023年9月13日(水)16:00~18:30(開場: 5分前)
場所:地球環境パートナーシッププラザ(GEOC)
(東京都渋谷区神宮前5-53-70 国連大学ビル1F)
参加費:一般チケット 2,000円 学生チケット 無料
■プログラム、詳細
下記をご参照ください。
https://www.projectdesign.co.jp/event/business-game-experience_moritomirai_230913/
■お申込み
上記ページよりお申込みください。
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☆動画公開!
バイオマス国際ウェビナー「米国木質ペレット工場による大気汚染排出と健康被害」
https://www.gef.or.jp/news/event/230809biomasspollution/#archive
8月9日に開催した上記ウェビナーの資料及び動画(字幕付き)を公開しました。
米国南東部のバイオマス発電向けの木質ペレット生産地では、大量の木材を伐採し調達し続けることによる生物多様性や森林の多面的機能への影響だけでなく、木質ペレット工場からの大気汚染物質排出による住民の健康被害も問題となっています。ドラッグス社やエンビバ社のペレット工場が米国の大気汚染防止法違反で罰金を科されている状況について、現地NGO Environmental Integrity ProjectのPatrick Anderson氏にご報告いただきました。
ぜひご覧ください。
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☆NGO共同声明:石炭火力発電のバイオマス混焼・専焼推進はグリーンウォッシュ─気候変動を加速させ、森林生態系を破壊する恐れ
https://www.gef.or.jp/news/info/ngostatement_biomass-co-firing/
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フェアウッド・パートナーズを共同で実施している国際環境NGO FoE Japanと地球・人間環境フォーラムは、4月11日に気候変動や森林問題に取り組む国内外の環境NGO 90団体とともに、4月に札幌で開催されるG7気候エネルギー環境大臣会合および5月に広島で開催されるG7サミットのホスト国を務める日本政府に対し、バイオマス混焼・専焼に対する支援を行わないことなどを要請する共同声明を発表しました。
木材の炭素排出係数は石炭よりも大きいにも関わらず、日本政府は「カーボンニュートラル」とみなしており、バイオマス燃焼時のCO2排出量は計上されていません。このため、日本では現在、石炭火力発電でのバイオマス混焼およびバイオマス専焼転換が急速に進められています。日本政府も、再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)で石炭火力発電のバイオマス混焼設備を支援するほか、グリーン・トランスフォーメーション(GX)実現の政策として、石炭火力自家発電所等の燃料転換においてバイオマス混焼を推進しています。
詳細は以下をご覧ください。
https://www.gef.or.jp/news/info/ngostatement_biomass-co-firing/

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☆クリーンウッド法見直しへの提言を公表
~違法リスクの高い木材を日本の市場から排除するために
https://fairwood.jp/topics/230221/
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フェアウッド・パートナーズを運営する2団体、国際環境NGO FoE Japanと地球・人間環境フォーラムは、2023年の通常国会に改正案が提出される見込みのクリーンウッド法(合法伐採木材等の流通及び利用の促進に関する法律)の見直しについて、提言を公表しました。詳細は以下をご覧ください。
https://fairwood.jp/document/230221teigencwa
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☆プレスリリース:クリーンウッド法見直し、判断基準の明確化とDDレベルの向上が必須
~ルーマニアから輸入される木材製品に対するDD実態アンケート調査結果を公表
https://fairwood.jp/topics/220428release/
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フェアウッド・パートナーズではルーマニア材調達に関するアンケート結果などから、商社などが行っている木材調達デューデリジェンス(DD)の実態の分析を行い、クリーンウッド法の課題を指摘するプレスリリースを公表しました。
2022年に予定されている同法の見直しにおいて、リスクという考え方を取り入れたうえで、情報へのアクセス、リスク評価、リスク緩和措置に関する詳細なDD実施方法や実施のために必要なリスク情報を示すことを、フェアウッド・パートナーズでは関係政府機関に働きかけていきます。プレスリリースとアンケート調査結果は、以下をご覧ください。
https://fairwood.jp/topics/220428release/

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☆フェアウッド・パートナーズウェブサイトをリニューアルしました!
https://fairwood.jp/
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国際環境NGO FoE Japanと地球・人間環境フォーラムが運営するフェアウッド・パートナーズのウェブサイトがリニューアルし、見やすくなりました。ぜひ、ご覧ください。
https://fairwood.jp/
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☆動画「ホント?ウソ? バイオマスはカーボンニュートラル?」を公開!
https://www.youtube.com/watch?v=3zsA48bGmUQ
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国際環境NGO FoE Japanでは、バイオマス発電を問う動画を作成しました。
バイオマス発電は、カーボンニュートラルと言われますが、本当でしょうか?森林は、樹木、地上に落ちた枝や葉、土の中にたくさんの炭素を蓄えています。特に、長い年月をかけて形成された天然林や、湿地や泥炭地に生えている森林は、地上部だけではなくて、地下にも大量の炭素を蓄えているのです。伐採して森林がなくなってしまうと、蓄えられていた炭素は、やがてCO2の形で空気中に排出されます。森林が元通りになれば、伐採のあと、放出されたCO2は、森林が回復する過程で吸収され、再び固定されます。しかし、それまでの間、大気中のCO2は伐採された森林の分だけ「増えている」状態が続いているのです。
森林がもとの状態に戻るとは限りません。この場合、森林に蓄えられた炭素は、CO2として大気中に放出されたままです。こうした状況をわかりやすい6分ほどの動画にまとめました。ぜひご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=3zsA48bGmUQ
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☆パーム油のワークショップ教材ができました!
「パーム油のはなし」2/『知る・考える・やってみる!熱帯林とわたしたち』
https://plantation-watch.org/palmtextbook/
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地球・人間環境フォーラムもメンバーであるプランテーション・ウォッチと、開発教育協会(DEAR)が共同でワークショップ教材を制作しました。
シンプルで使いやすい10の授業案(アクティビティ)と専門家による11つのコラムを収録しています。今年の新聞記事を使いながら、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)と熱帯林のつながりを考える授業案も収録しています。
森林減少、生物多様性、気候変動、そして、消費に焦点を当て、「持続可能な社会」と「アクション(行動)」を学ぶことができます。知って、考えて、動き出す。世界にはパーム油以外にもたくさんの問題がありますが、私たちが動くことで状況を変えていけるはず!
概要
・編集・発行:開発教育協会、プランテーション・ウォッチ
・2020年7月、A4版48ページ
・ダウンロード資料:写真9枚(A4カラー)
・一般価格:本体¥2,000+税(図書館価格¥4,000+税
・対象:小学校高学年以上

▼お問合せ・ご購入申込
認定NPO法人 開発教育協会(DEAR)
Tel: 03-5844-3630 Fax: 03-3818-5940
〒112-0002 東京都文京区小石川2-17-41TCC2号館3階
http://www.dear.or.jp/books/book01/5190/
※本体価格のほか送料・手数料がかかります(1冊の場合税込550円~)

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フェアウッドカフェ ショッピングサイト
https://www.fairwood.jp/cafe/
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森や作り手の見える木製品がみつかるフェアウッドカフェのショッピングサイトが新しくなりました。
リニューアルに伴い、お買い物の際、カード決済、銀行振り込み、コンビニ決済がお選びいただけるようになりました。
何の木なのか、どこで育った木なのか、誰の手で生まれ変わったのか、ひとつひとつ物語や想いのつまった商品をご紹介していきます。フェアウッドカフェは、使ってくださるあなたや、あなたの大切な人にフェアウッドな暮らしを提案します。ぜひご利用ください。
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☆フェアウッド・パートナーズのWEBサイト
「クリーンウッド法に対応する木材DDのための実践情報」
https://www.fairwood.jp/consultation/howto_dd.html
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2017年5月20日施行された「合法伐採木材等の流通及び利用の促進に関する法律(通称「クリーンウッド法」)」に対応するのに望ましい木材DD(デューデリジェンス)を行うための実践的な情報をお届けします。
※更新情報:
国別リスク情報「3.ルーマニア」に「その2」を追加しました。
■合法性確認とデューデリジェンス
■合法性確認のための木材DDのステップ
■国別リスク情報
問合せ 「木の流れから、未来をつくる」フェアウッド・パートナーズ
Eメール:info@fairwood.jp
国際環境NGO FoE Japan(三柴、佐々木、TEL:03-6909-5983)
地球・人間環境フォーラム(坂本、飯沼、TEL:03-5825-9735)
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☆パーム油について知るためのWEBサイト紹介
『あぶない油の話』パーム油のことを知るサイト
http://plantation-watch.org/abunaiabura/

「パーム油調達ガイド」
http://palmoilguide.info
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プランテーション・ウォッチでは、パーム油の消費者向けと企業向けのウェブサイトを立ち上げています。
一般消費者向けには、『あぶない油の話』パーム油のことを知るサイトを通じて、パーム油が身の回りの多くの食品に多く含まれていること、そのパーム油の生産のためのプランテーション 開発が引き起こしている環境問題や社会問題について伝え、情報を発信しています。
パーム油を調達している企業向けには、パーム油の調達リスクに対処し、サプライチェーン管理を実践するための情報や手順をまとめた情報提供サイト「パーム油調達ガイド(http://palmoilguide.info)」があります。是非、サイトをご覧いただき、ご活用ください。
『あぶない油の話』パーム油のことを知るサイト
http://plantation-watch.org/abunaiabura/
「パーム油調達ガイド」
http://palmoilguide.info
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☆森林と私たちの暮らしのつながりについて学ぶ教材
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世界の森林問題について学んでもらうための映像教材をフェアウッド・パートナーズが関わり作成しています。
社内や地域での環境・森林をテーマとした勉強会等の企画に活用ください!
■映像資料
「人と木」(無料)
http://www.gef.or.jp/activity/forest/hitotoki/
「木の来た道」(定価3,000円/図書館価格:12,000円)(税別・送付料込)
http://www.fairwood.jp/news/pr_ev/2009/pr090623_publish_woew.html
「森の慟哭」(詳細下記参照)
http://www.foejapan.org/forest/palm/dvd_01.html
■お問合せ
FoE Japan(三柴) Tel: 03-6909-5983
地球・人間環境フォーラム(坂本) Tel: 03-5825-9735
E-mail: info@fairwood.org
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発 行 : フェアウッド・パートナーズ http://www.fairwood.jp
編 集 : 坂本 有希/三柴 淳一
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