インドネシアのパルプ用材生産者、マヤワナ・ペルサダ社は2016年以来、西カリマンタン州の13万6710ヘクタールの伐採許可地内で、シンガポールの半分の面積に相当する3万5000ヘクタール以上の森林を伐採し、パルププランテーションを造成してきた。活動家らは、これらの皆伐がオランウータンの重要な生息地、炭素が豊富な泥炭地で行われたと指摘した。
NGO連合の分析によると、2024年3月時点で泥炭地約3万296ヘクタール(うち保護地1万5560ヘクタール)が伐採された。
マヤワナ・ペルサダ社の企業活動を調査した最近の報告書は、この伐採を「インドネシアで進行中の最大規模の森林破壊事例の一つ」とみており、シンガポールに拠点を置く製紙・パーム油複合企業ロイヤル・ゴールデン・イーグル(RGE)と同社を関連づけている。
RGEは、マヤワナ・ペルサダ社とのいかなる関係も否定しているが、主要人物の共通性、運営管理やサプライチェーンのつながりについて明らかになっている。
多数のメディアやNGOの報道を受けて、環境林業省はマヤワナ・ペルサダ社の操業について評価し、2024年3月28日付けの書簡で、同社に対し、伐採済の地域の伐採活動をすべて停止し、荒廃した空き地での操業に集中し、破壊したものを修復するよう命じた。
しかし同省の命令にもかかわらず、マヤワナ・ペルサダ社は保護価値の高い7万9773ヘクタールの泥炭林を伐採し続けており、NGO連合の分析によると、4月1日から24日までに434ヘクタールを伐採している。
これは環境省の命令に対するあからさまな無視であり、政府の泥炭保護規則に対する明らかな違反だと、インドネシアの環境・人権擁護団体サティア・ブミの政策研究者サイイダティハヤ・アフラ・G・ラスーキ氏は述べた。
原文はこちら(英語)
https://news.mongabay.com/2024/05/indonesian-company-defies-order-still-clearing-peatlands-in-orangutan-habitat/