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グヌンキドゥルのコミュニティ林訪問レポート2

2010.5.1


加工技術の低さが良質なチークの価値を下げる

村の製材施設村の住人たちは森林認証が正当に評価されるには時間が掛かると判断し、木材をそのまま販売するのではなく、加工し付加価値を上げ販売しようと試みた。

ところが、ここで技術的な問題が持ち上がる。
「我々の工作機械や加工技術、デザインでは国際市場で通用するものが作れないのです。」

現在グヌンキドゥル県内でコミュニティ林業を行う村の製材施設では、小さな丸ノコ盤があるだけで、送材車も存在しない。昔ながらの2人1組で製材を行っている。

もちろん小さな丸ノコ盤では大径木の丸太を効率的に挽く事は出来ず、正確性、歩留まりの悪い木材となり、生産できる木材の太さも限られたものとなる。乾燥に関しても当然、木材乾燥機(※1)などは存在せず、全て自然乾燥だ。吸水率などは計りようもない。

工作機械の問題だけではない。製材・加工に携わる人材に関しても、普段農業で生計を立てている村人が作業をしているため、木取り(※2)や工作機械の扱いも拙いものとなってしまっているのだ。製品化を村で行うとなると、それがより顕著になって表れる。

これではせっかくの森林認証を得た、材自体の質は他とそう変わらないグヌンキドゥル材を使用し製品にしても、木材や製品になった時点で質の低いものになりかねないのだ。

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※1…油や木屑などを燃やして発生した熱エネルギーを利用し、木材を乾燥させる機械。木材は充分に乾燥させてから製品化しなければ歪み、割れなどにより製品の質が著しく低下する。
※2…曲がりや節などにより完全な円柱ではない丸太から、木材を切り出す際、どの様に切れば最も価値の高い木材になるか判断する目利き技術


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