人権NGOのインクルーシブ・ディベロプメント・インターナショナル(IDI)とシカゴ大学データサイエンス研究所が開発したオンラインのオープンソースツール、パームウォッチは、世界のパーム油供給網の透明性を高め、消費者がパーム油産品の影響を追跡しやすくすることを目指している。
ネスレやペプシコなどの消費財ブランドが調達するパーム油とその誘導体のなかには、数千ものアブラヤシ農園からのパーム果実を加工する数百の工場で生産された製品が含まれているということが、以前から透明性に対する大きな障害となっていた。
パームウォッチは、サプライチェーンのより完全な地図と、森林伐採を追跡する衛星画像などのアブラヤシ栽培の地上レベルでの影響に関する情報を統合し、特定の工場、サプライヤー、最終的には消費財ブランドと、森林伐採の被害を結び付けることができる。
パームウォッチの将来のバージョンは、企業の人権苦情データベースや、クラウドソーシングにより地域コミュニティや市民団体から収集した人権への影響に関する地理的情報についても組み込む予定である。
人権・環境団体はこのツールの立ち上げを歓迎している。このツールにより、各ブランドが自社サプライチェーンでより持続可能な慣行をすすめるためのキャンペーンのターゲティングが改善されるだろう、とそれらの団体は述べている。
原文はこちら(英語)
https://news.mongabay.com/2024/03/palmwatch-platform-pushes-for-farm-to-fork-traceability-of-palm-oil/