Daily FT:スリランカでパームオイル禁止措置ー影響はどこに及ぶ?
数日前、スリランカ大統領はパーム生産者に対し、アブラヤシを段階的にゴムに 切り替えるよう命じた。さらに、主にマレーシアから輸入しているパームオイル の輸入も禁止した。こうした措置はスリランカでは前例がない。政府の突然の措 置に対して、パームオイルに深く依存している菓子業界等では工場閉鎖を危惧す る声があがっている。政府のねらいはパームオイルのプランテーションと消費を 減らしていくことにあるが、スリランカの主要な輸出品で約40万haで栽培されて いるココヤシのプランテーション開発は鳥類マリアンヌ・ホワイトアイの絶滅に 寄与したとされていることもあり、パームに比べてココヤシがサステナブルとす るのには疑問が残る。20万トンの輸入パーム油を、ココナッツ油の国内調達に切 り替えると新たに20万haの土地が必要となる。アブラヤシの方が、土地生産性が 4倍高いため、パーム油の国内調達への切り替えた場合は、必要となる土地は5 万haである。
原文はこちら(英語)
https://www.reuters.com/article/sri-lanka-palmoil-imports-idUSKBN2BS1GG(ロイター記事)