非接触民族(Peoples in Voluntary Isolation and Initial Contact:PIACI)の認定手法と保護政策に関する国際的な専門家であるアンテノール・ヴァス氏は、非接触民族の権利の保護及び促進に取り組む国際作業部会であるGTI PIACIの地域顧問として、彼らの存在を政府、先住民族組織、NGOが証明するのに役立つ新しい報告書の作成におけるコーディネートに携わった。
報告書によると、自ら孤立して生活している先住民族の記録は188件だが、そのうち国家によって正式に認められているのはわずか60件である。
非接触民族の存在を認識することがなぜ必要であるのかについて、ヴァス氏は以下のように説明した。「先住民族であろうとなかろうと、国家がその存在を認める場合にのみ、法の対象となる。(新しい報告書によると、)現在、南米には孤立して生活している先住民族に関する記録が188件存在する。これらの記録が存在するのは、我々が各国で徹底的な調査を実施し、特定の地域での孤立民族に関する証拠や情報を明らかにしたためである。一方、国家が認めているのはそのうち60件のみである。
つまり、国には存在しない先住民族が128民族いることになる。彼らは国にとって存在しないため、権利を有していない。権利がなければ、彼らの領土には、他者、特に経済的利益を持つ者がアクセス可能となるのだ。」
また、非接触民族の存在を確認し、認識することが、生物多様性の保全に貢献することになるのかについて、ヴァス氏は次のように述べた。「主な問題は、非接触民族が自然に100パーセント依存しているということである。自然に何らかの変化があれば、真っ先にその影響を被るのはこれらの人々である。先住民族の世界観は、概して森と深く結びついている。だからこそ、土地は(彼らにとって)経済的価値のある空間ではなく、生命なのだ。」
原文はこちら(英語)
https://news.mongabay.com/2025/06/methods-to-recognize-the-amazons-isolated-peoples-interview-with-antenor-vaz/