第82回フェアウッド研究部会「フランスの林業に学ぶ――未来へとつなぐ広葉樹の森づくり」
2024.8.2 掲載
日本の国土の2/3を覆う森林のうち、4割強を占める人工林のほとんどはスギ、ヒノキといった針葉樹。市場に出まわる国産材の大半も針葉樹です。かたや自然な状態が維持されている天然林では、ブナやカシなどの広葉樹が8割強。ところが家具や住宅建材などに使われる広葉樹のほとんどが輸入材で、国産広葉樹の流通量はきわめて少ない状況です。
他方、あまり森林国として注目されることのなかったフランス。一時は国土の10%台まで低下した森林率でしたが、約千年かけて徐々に回復し、いまでは約3分の1が緑に覆われています。しかも世界に先駆けた「適地適木」の伝統を守り、決して針葉樹一択ではない、植生の多様性にもとづく全体最適の森づくりを進めてきました。
21世紀にこそ必要なこの森づくりを、フランスはいかにして成し遂げたのか。再生までの道のりでつかんだ「自然に近い林業」とは? それを明らかにした『広葉樹の国フランス――「適地適木」から自然林業へ』(2024年5月刊行)の著者、門脇 仁さんを講師にお迎えし、フランス林業の技術や考え方をご紹介いただくとともに、広葉樹林業についての理解を深める機会にしたいと思います。
(参考)門脇仁著 『広葉樹の国フランス 適地適木から自然林業へ』 築地書館
https://www.tsukiji-shokan.co.jp/mokuroku/ISBN978-4-8067-1665-5.html
【開催概要】
日時:2024年8月28日(水)18:30~20:00(開場:会場は15分前、オンラインは5分前)
※いつもより30分遅い開催です。
場所:ハイブリッド(zoom×地球環境パートナーシッププラザ(GEOC)東京都渋谷区神宮前 5-53-70国連大学ビル1F)
参加費:1,500円(懇親会費別)
定員:会場25名、オンライン90名
※懇親会は会場参加者のみご参加いただけます。お支払いは当日承ります。
※会議URL:お申込みいただいた方に後日ご案内いたします。
※お申込みいただいた方で希望のある場合は、当日の録画アーカイブを後日、期間限定でご覧いただくことが可能です。
【プログラム】(敬称略、内容は予告なく変更することがあります)
第1部:講演(18:30~20:00 質疑含む)
講師:門脇 仁/著述家、翻訳家
第2部:懇親会(会場参加者の希望者のみ、別会場にて開催予定)
【講師プロフィール】(敬称略)
門脇 仁(かどわきひとし)
著述家、翻訳家。「国連持続可能な開発委員会」の理念にもとづく国際援助専門誌を経て渡仏。森林生態系と林業についての日仏比較研究で、パリ大学大学院人間生態学研究科上級研究課程を修了。在仏中、フランス環境ジャーナリスト・作家連盟(JNE)加盟。帰国後、公益法人の主任研究員を経て独立。現在までにエコロジー、生態学史、ネイチャーライティングなどの著書・訳書(英・仏)・講義・講演多数。主著『広葉樹の国フランス――「適地適木」から自然林業へ』(築地書館)。
【お申込み】
お申し込みフォーム(https://fwkenkyu82.peatix.com/)よりお申し込みください。
フォームがご利用できない場合、「第82回フェアウッド研究部会参加希望」と件名に明記の上、1)お名前、2)ふりがな、3)ご所属(組織名及び部署名等)、4)Eメールアドレス、5)参加方法(会場またはオンライン)、6)会場参加の場合懇親会の出欠を、メールにてinfo@fairwood.jp まで送付ください。
【主催】
国際環境 NGO FoE Japan、地球・人間環境フォーラム、佐藤岳利事務所
【後援】
ワイス・ワイス
【助成】
緑と水の森林ファンド
【問い合わせ】
FoE Japan(担当:佐々木)
http://www.foejapan.org、info@foejapan.org
地球・人間環境フォーラム(担当:坂本)
http://www.fairwood.jp、info@fairwood.jp
※テレワーク推進中のため、メールにてお問合せお願いします。