2018フェアウッド10大ニュース
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- (1)チークの生産を削減、私企業の伐採を禁止する政府命令
- 2018.1.19 TheIrrawaddy:
ネピドー林業局によると、政府は、2017~18年度の木材生産を40%削減し、民間の木材生産を完全に禁止する。同局は、国内林から1.5万トンのチークおよび35万トンの広葉樹の生産のみを監督する。また同局によると、ミャンマー木材公社は、年間19,200本のチーク原木と592,330本のその他原木伐採の割り当てを持つが、今年度は10,620本のチーク原木と193,412本のその他原木を収穫するに留める予定である。
原文はこちら(英語) - (2)違法伐採、全国で相次ぐ 背景に行政チェックの甘さ
- 2018.1.30 KYODO【記者日記】:
国内有数の木材産地・宮崎県と北海道など各地で昨年、所有者や管理自治体に無断で森林を伐採する「違法伐採」が疑われるケースが相次いだ。背景に浮かんだのは、木質バイオマスなどによる木材需要の伸びや行政のチェック体制の甘さ。後継者不足など林業を取り巻く環境が厳しい中、政府などの対策が急務となっている。
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関連ニュース:無断伐採が全国で62件、林野庁 初調査、昨年4月から今年1月
2018.03.09 JapanPostNetwork:
林野庁は9日、森林所有者に無断で樹木を伐採する事案が、昨年4月から今年1月までに全国で62件あったことを明らかにした。木材産地で違法伐採が相次いでいるのを受け、自治体や警察に寄せられた相談件数を初めて全国的に調査した。
内訳は故意の無断伐採(違法伐採)が疑われる事案が11件、境界の不明確さや勘違いによる無断伐採が37件、その他状況が不明な事案が14件。ブロック別では九州・沖縄が33件で最も多く、関東(新潟県含む)9件、北海道・東北8件と続いた。同庁によると九州・沖縄は50~60年前に植林し利用期を迎えた人工林が多いため、被害が広がっているとみられる。
詳しくはこちら 出所はこちら(林野庁) - (3)APP森林破壊ゼロの誓いの5年後、インドネシアのパルプ大手に進歩の兆しわずか
- 2018.03.05 Mongabay:
国内外の監視機関は、インドネシア最大の紙・パルプ製造業者が、同社のフラッグシップ政策であった森林破壊ゼロを実行し切れなかったことを批判している。2013年2月にAsia Pulp and Paper(APP)社が公表し、パルプ材のプランテーションで天然林を破壊しないことを約束した森林保全政策(FCP)が開始5周年を迎えた。環境NGOの連合であるEyes on the Forestの見立てによると、APP社は2010年までの30年間でインドネシアで2万平方キロメートル(7,720平方マイル)以上の天然林を伐採した。 これは、米国ニュージャージー州の面積に相当する。
原文はこちら(英語) - (4)ルーマニアの検察官がオーストリアの木材企業の工場へ手入れ
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2018.05.30 Romania-insider.com:
5月30日の水曜日の朝、オーストリアの企業であるシュバイクホファー社のRadutiとSebesにある工場へ、組織犯罪テロ対策局(DIICOT)の検察官による手入れが行われた。地元メディアが引用した司法情報によると、検察は国家予算に2,500万ユーロの損害を与えた違法木材取引を調査している。同日朝、Alba、Suceava、unedoara、Brasov、Bihor各郡、およびブカレストの各所で合計23件の調査が実施された。これらの調査の一部は、林業局や森林警備局の事務所にも及んでいる。ルーマニア警察の公式発表では、ある地元企業の経営者たちが、2011年から違法伐採由来の木材取引をコーディネートしており、その彼らが木材オークションにおける談合にも関与していたとされるが、その企業名はこれまで公表されて来なかった。
原文はこちら(英語) - (5)違法伐採者がアマゾンの最も貴重な木材を伐採するために「書類をごまかす」
- 2018.05.24 Mongabay:
ブラジル産のイペは、世界で最も貴重な樹種の一つであり、主要な輸出マーケット、特にアメリカとヨーロッパにおいて摘発される違法伐採木材と結びついた不法な森林破壊にとっての主要ターゲットである。 過去には、脆弱なライセンス制度のもと、イペ(正式な学名はTabebuia spp.しかし、 Handroanthus spp.とも分類される)の無差別かつ違法な伐採が続けられており、グリーンピース・ブラジルの調べによると、イペの違法な伐採はアマゾンの熱帯雨林に深刻なダメージを与えている。フローリングやデッキ材として使用されるイペの最高価格は、ブラジルの輸出港では、1立方メートルあたり最高で2,500ドルで取引されることから、伐採者にとっては、このためにジャングルの奥深くへ入り込まなくてはならなくとも利益の方が非常に大きいのである。
原文はこちら(英語) - (6)民間の7社が「FSC認証材の調達宣言2020」を発表
- 2018.07.26 J-FIC:
FSCジャパン(日本森林管理協議会)と民間企業7社は、7月2日に東京都内で「FSC認証材の調達宣言2020」を発表、東京五輪を睨んで持続可能性に配慮した木材や紙を使用する姿勢を内外に示した。宣言を行った企業は、イオン、イケア・ジャパン、花王、キリン、スターバックスコーヒージャパン、日本生活協同組合連合会、日本マクドナルドホールディングスの各社。
詳しくはこちら - (7)熱帯の森林減少はEU以上に二酸化炭素を排出している
- 2018.10.18 Mongabay:
新しい分析によると、熱帯雨林の損失は現在、世界の年間二酸化炭素排出量の8%を占めている。 熱帯雨林の伐採から来る排出を一つの国からの排出と考えると、世界で3番目の-米国に次ぎ、EUよりもはるかに大きい-排出源になるだろう。2015年から17年の間に、森林関連の排出量は、過去14年間の平均よりも63%高くなり、年間30億トンから49億トンに増加した。研究者らは、この増加は3つの主な要因に帰着すると述べている、すなわち地球規模でのグローバル中産階級の増加、気候変動によりさらに激しく破壊的になっている山火事とハリケーンの影響である。この分析では、2030年までの気温の変化を2度以下に抑えるために必要な気候変動緩和の23%を、熱帯林が潜在的に提供する可能性があることが見いだされた。しかし、研究者らは、より効果的な熱帯林保護のためには、政府の介入と資金が不可欠であると述べた。 詳しくはこちら(英語) - (8)ロシア森林火災の面積は過去25年で2倍に=グリーンピース
- 2018.11.18 Sputnik日本:
環境NGOグリーンピースが出版した本『ロシアにおける環境とその保護。25年間の変化』によると、ロシアの森林火災の面積はこの25年間で2倍に増えた。2013~2020年林業発展国家プログラムは、大型火災を30%減らすとする目標を設置したが、大型火災は2012~17年で2倍に増加。「ロシア森林フォンドのテリトリー約50%で森林火災は居住地域への直接的な脅威がある場合を例外として、消火されない」と本にはある。ロシアでは年間1万~3万5千件の火災が確認されており、焼失面積は50万~250万ヘクタール。森林面積はロシアの約3分の2を占める。
原文はこちら 書籍のダウンロードはこちら(ロシア語) - (9)プレスリリース:新報告書「守られなかった約束」発表 :東京五輪木材供給企業コリンドの熱帯林破壊、 違法伐採、人権侵害が明るみに
- 2018.11.12 RAN:
環境NGOレインフォレスト・アクション・ネットワーク(本部:米国サンフランシスコ、日本代表部:東京都新宿区、以下RAN)は、本日12日、Walhi(ワルヒ:インドネシア環境フォーラム)、Tukインドネシア(トゥック)、プロフンドと共同で、韓国・インドネシアの複合企業コリンド・グループに関する二つの調査報告書を発表しました。両報告書は、綿密な調査で明らかになった、同グループの事業全般における違法行為、環境破壊、コミュニティの権利侵害に関する膨大な証拠をまとめています。 本日、日本で発表した報告書「守られなかった約束」( Broken Promises )は、2020年東京五輪の会場建設に供給されたコリンド社の木材が、東京五輪の定めた持続可能性に適合せず、違法木材であった可能性が高いことを概説しています。また、インドネシアで同時に発表された報告書「ペリラス:コリンド、土地収奪と銀行」( 英語、Perilous: Korindo, Land Grabbing andBanks、ペリラス=「非常に危険な」という意味 )は、コリンド社によるインドネシアの未開拓林への事業拡大に伴い、原生林の皆伐、意図的な火入れ、土地収奪、地元住民への嫌がらせや令状なしの逮捕など悪質な行為が起きていることをまとめた報告書です。
詳しくはこちら - (10-1)ワイス・ワイス、家具業界初となる クリーンウッド法「第二種登録木材関連事業者」登録
- 2018.07.09 読売新聞:
国産材家具製造・販売の株式会社ワイス・ワイス(所在地:東京都渋谷区、代表者:佐藤 岳利)は、2017年5月に施行された「合法伐採木材等の流通及び利用の促進に関する法律(クリーンウッド法)」において、家具製造販売業としては初めて、「第二種登録木材関連事業者」に登録されました。(中略)株式会社ワイス・ワイスは、これまでフェアウッド(産地、流通過程等に問題のない木材)や国産材を使った家具づくりの過程で、関係者の顔が見える木材調達を心掛けて参りました。今回の家具業界として初の事業者登録は、こうした不断の努力の積み重ねと関係取引先・団体との強い絆が実を結んだものと考えております。当社は今後とも国産材を活用しクリーンウッド法に対応した安心・安全な家具づくりに邁進してまいります。
詳しくはこちら - (10-2)国産材使い社会的・経済的課題を解決
- 2018.09.03 SankeiBiz:
2010年に国産材・地域産材などの活用を応援する「フェアウッド応援宣言」を策定した乃村工藝社は、昨年5月のクリーンウッド法施行を機に応援活動に一段と力を注いでいる。自社だけでなく、業界全体を巻き込んだ持続的活動が必要と判断した。「木をめぐる多様なつながり」についてのストーリーを収集し、啓発活動に取り組むプランニング統括部の梅田晶子プランナーに国産材使用のメリットなどを聞くインタビュー。
詳しくはこちら - (10-3)日本橋三越本店 グランドフロアにFSC材
- 2018.10.24 家具新聞:
三越伊勢丹プロパティ・デザインは、10月24日にリニューアルオープンする東京の日本橋三越本店グランドフロアのインフォメーションカウンターなどにFSC(森林管理協議会)認証材を使用した。同百貨店で販売される、建築家の隈研吾氏がデザインした椅子もFSC認証材を使って企画・製作した。
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2018.12.7. GPN:
FoE Japanが地球・人間環境フォーラムと共同で取組んでいるフェアウッド調達の普及促進活動が、第19回グリーン購入大賞の行政・民間団体部門の優秀賞を受賞しました。「フェアウッド」とは環境や社会に配慮した木材・木材製品のこと。違法伐採対策強化や、持続可能な木材・木材製品の利用を提唱する活動として2003年から取組んできました。
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